発表によると、今回の技術開発により、複合イベント処理に分散並列処理技術を適用して、処理の細粒度化と実行中の動的な分散、および高速性とを両立することにより、処理を止めずに負荷の増減にすばやく対応することが可能になったという。
毎秒500万イベントという処理性能を達成し、これまでにない大規模な時系列データを、リアルタイムにノンストップで解析できるようになるという。この技術は、あらゆる場所で的確なサービスを提供するヒューマンセントリックコンピューティングを支える技術の1つとして活用していくとしている。
この技術開発研究の一部は、経済産業省からの平成22年度、23年度の委託業務「次世代高信頼・省エネ型IT基盤技術開発・実証事業」として実施したものだという。
複合イベント処理は、ビッグデータから価値のある情報をリアルタイムに引き出すための手法。 データベースで大量なデータを処理する手法では、データをディスクなどに一度格納するため、リアルタイムな処理には不向きだったという。 これに対して、複合イベント処理では、入力される複数の時系列データに応じて、あらかじめ定義したルール(クエリ)にもとづいた処理をメモリ上で行うため、データベースに格納する手法よりも非常に高速に処理することができるという。