「XecoS」は、デジタル映像や画像などのコンテンツ資産、医療画像、製造業の設計データ、コンプライアンスやディザスタリカバリのための各種業務データ、各種バックアップイメージなど、膨大な非構造化データを確実に長期保管するためのオブジェクトストレージシステムを、低コストで構築可能にする国産ソフトウェアだという。データの多重化保存で、棄損・改ざん・誤消去を防止する機能、HDD障害の定期巡回自己検査、世代管理や災害対策用リモートサイト保管機能などをネイティブに備え、ペタバイトクラスまでの拡張性・柔軟性と標準GUIでの使いやすさを有しているという。
今回発表した「XecoS v1.6」は、クラウド型のコンテンツ管理に向けてマルチテナント機能(テナントごとの名前空間隔離)を追加し、テナント(組織)ごとにコンテンツ実データとメタデータを区分保管することで、システム内の情報セキュリティを向上させるとともに、コンテンツ格納と検索処理をテナントごとに並行実行させて処理速度や安定性を向上させているという。これにより、社内複数部署向けプライベートクラウド型サービスを提供する情報システム部門や、複数の顧客に対してハイブリッド型、パブリック型サービスを提供するクラウドサービス事業者が、アクティブアーカイブやオンラインバックアップ等のサービスを、より安全・効率的に実現可能になるとしている。
また、REST(Representational State Transfer)モデルでのWebアプリケーション用にhttpプロトコルAPIの提供で、業務アプリケーションからコンテンツの直接操作(格納・検索、読み出し)が可能になったという。
同時に、設定ポリシーによるファイル単位でのプッシュ型とプル型の自動アーカイブ機能が提供されるという。プッシュ型(Windows向け)では、専用のエージェントソフトウエアが動作するコンピュータのローカルディスク内ファイルをXecoSサーバ内へ自動転送(通信はssl暗号化を採用)しアーカイブ、またプル型ではXeocSサーバがnfs/CIFS サーバの共有ボリュームをマウント後、ボリューム内をクロール(探索)し、検出ファイルを自動アーカイブするという。これら機能により、ストレージ管理者での複雑なバックアップ業務やその他の各種業務負担を軽減することが可能だという。
■XecoS主な適応分野
・映像アーカイブス 放送局などのメディア、映画、セキュリティ(監視カメラなど)
・設計データ 自動車、航空機など各種製造業、土木、建築等での設計図面やデータ
・医療データ 臨床データ、電子カルテやCT/MRI画像
・図書館、知的財産 書籍、古文書、学術資料、特許資料
・コンプライアンス 契約書、業務書類、各種ログ、バックアップデータ
・学術、研究所 ゲノム、衛星画像 ,地震波や加速器など各種の実験計測データ
■XecoSの詳細
http://www.storgate.co.jp/xecos/