今回、発表されたサービスは、IaaSを用いてシステムを構築する際に必要な機能を、PaaSとして提供することで、開発・運用工数やコストの削減を支援し、エンジニアがシステム品質や付加価値の向上に集中することを可能にするものだという。
提供を予定している機能は、「RDB」「メール配信」「DNS」「メッセージキュー」の4つ。あらかじめチューニングされたこれらの機能をIaaSと合わせてオンデマンドで利用でき、API経由で操作することも可能だとしている。
さらに、現在提供しているシステム構築・運用の自動化ツール「CloudAutomationβ」において、サーバーやファイアウォール、ロードバランサーなどに加えて、今後は「RDB」など今回発表の各機能をサポートする予定だという。
発表によると各機能の概要と特徴は次のとおり。
■「RDB」(Relational Database)
業務に必要なデータを管理し、容易に検索・抽出することができる「RDB」をクラウド上で提供。
・MySQL(5.5/5.6)、PostgreSQL(9.2)に対応。
※PostgreSQL(9.2)は、MySQL(5.5/5.6)の対応後に提供予定(2014年春予定)。
・RDBの構築、管理、運用、拡張をGUIもしくはAPI経由で利用可能。
・アクティブ/スタンバイの冗長構成やリードレプリカ(非同期レプリケーション)の構築機能を用意。
・リソースの利用率、ログなどのモニタリング機能を提供。
・「ニフティクラウドストレージ」への自動データバックアップ機能を用意。
■「メール配信」
携帯/PC向けの大規模メール配信システム。
・携帯大手キャリアにも活用されている、テックファームの「STARMAIL」とのパートナーシップにより実現。
・大手3キャリアに対応。
・インターフェースはSMTP方式とAPIを用意。
■「DNS」(Domain Name System)
ユーザーが構築・管理・運用できるDNSサーバー。さらに、ドメイン取得から管理まで一貫したサービスを提供。
・ラウンドロビンの重み付け機能を用意。
・サイトダウン時に自動的にアクセスをセカンダリーサイトに振り分けるフェイルオーバーを用意。
■「メッセージキュー」
制御やデータを伝達するメッセージを確実に配信し、サービスやアプリケーションなど、システム間の柔軟な連携を実現。
・格納したデータを順番に取り出すことができるFIFO(先入れ先出し)や、一定時間メッセージを監視するロングポーリングなどの機能を提供。
・複雑だったクラウド内あるいはクラウドとオンプレミス間のシステム連携やデータ統合をシンプルに実現。
・バッチ処理をはじめ、複数のプロセス/サービス間の通信や非同期処理に幅広く利用可能。
なお、今回発表されたサービスは、10月9日(水)~10月11日(金)に東京ビッグサイトで開催される「Cloud Days Tokyo 2013 Fall」において紹介されるという。
■ニフティクラウドのWebページ
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