インターネット・バンキング犯罪対策の1つとして、利用者本人が策定したパスワードに加えて別の認証を行う「多要素認証」があり、最近では、ネットを介さない安全性の高いハードウェア・トークンを利用したトランザクション署名が注目されているという。
「トランザクション署名構築サービス」は、IBMがグローバルで展開しているジェムアルト社製品を利用したトランザクション署名のシステム構築を、金融業界を中心に提供する。
ジェムアルト社の認証アプライアンス・サーバーを、既存のインターネット・バンキング向けのサーバーと連携させ、インターネット・バンキング利用者は取引開始時にジェムアルト社のトークン製品を利用してログインするという。
送金等の重要な取引に関しては、取引内容(金額、振込先口座番号など)をトークンに入力することにより、トランザクション署名が生成される。
この数値を取引の確認として入力することにより、サーバー側で生成された署名とトークン側の署名を照合し、署名が一致すれば取引内容に改ざんがないことを確認でき、中間者攻撃に対して有効なセキュリティー対策になるという。
さらに、海外の実例や成果を踏まえたシステム設計により、効果的な不正送金対策の実現を支援するとしている。
「トランザクション署名構築サービス」は、アプライアンス・サーバー料金や保守ライセンス料などのサーバー関連費用、トークン関連費用、その他、システムの設計・構築費用などで構成される。