今回発表された製品を組み合わせて利用することにより、企業はハイブリッドクラウド環境を構築できるとともに、プライベート、パブリックのクラウド上のリソース全体にわたるデータの管理性をさらに強化し、クラウド環境上のデータ管理における新たな選択肢を得ることができるとしている。
ネットアップでは、統合的かつ相互運用可能なシステムを構築するために、ハイブリッドクラウド内に混在するさまざまなデータ管理要素が相互に連携し、稼働する必要があるとして、そのようなデータ構造によって、一貫した管理やクラウド内でのスムーズなデータ移動が可能になるとしている。
それにより、アプリケーションやテクノロジー、そしてクラウドプロバイダを問わず、ハイブリッドクラウド内のデータに一貫したポリシーとサービスを適用できるようになるという。
今回、発表された製品とサービスの概要は次のとおり。
・「NetApp clustered Data ONTAP 8.3」:クラウドデータ管理基盤となるストレージOS
Software-Defined Storageを実現する「NetApp clustered Data ONTAP」を強化し、あらゆる規模の企業の可用性、パフォーマンス、効率性を向上。災害復旧ソリューション「NetApp MetroCluster」に新たに対応し、データセンターに障害が発生した場合でも、無停止での復旧が可能。
・「Cloud ONTAP」:パブリッククラウドでのデータ管理機能を実現
「clustered Data ONTAP」の性能をパブリッククラウドでも利用可能に。「Cloud ONTAP」の最初のリリースでは、「clustered Data ONTAP」の性能とAWSの拡張性を組み合わせている。
・「NetApp OnCommand Cloud Manager」:クラウドの効率的かつ簡単なプロビジョニング
自社のプライベートクラウドと外部のパブリッククラウドプロバイダの間で「clustered Data ONTAP」インスタンスを効率的かつ簡単にプロビジョニング可能。シンプルなGUIにより、顧客とパートナーにハイブリッドクラウド環境のシームレスな可視性を提供し、ストレージの設定負荷と配置された各データの移動に関する複雑さを軽減。
・「NetApp Private Storage for Cloud」:クラウドストレージの選択肢拡張とデータのコントロール維持
「NetApp Private Storage(NPS) for SoftLayer」を加えた、「NetApp Private Storage for Cloud」製品ファミリーを発表。「NPS for Cloud」を利用することで、コロケーション施設に戦略的に配置されたNetAppストレージ上から複数のクラウドを利用し、データをコントロール可能。
・戦略、設計、導入、移行をサポートする各種サービス
新たに「Enterprise Transformation Workshop for Cloud」サービスを発表。このサービスでは、顧客のハイブリッドクラウドへの移行を成功させるために、最適なクラウドストレージ戦略の計画、策定をサポート。
また、インフラストラクチャに導入したNetAppテクノロジーの最適化を求める顧客向けには、「Efficiency and Optimization Service」を提供。このサービスは、ストレージレベルで総合的なヘルスチェックと分析を通じて、ストレージ環境の移行前の問題の検出とパフォーマンス強化を実現。
さらに、新たに「clustered Data ONTAP」に移行する顧客が、ストレージ環境の移行を円滑かつシンプルに進められるよう、「clustered Data ONTAP Migration Service」「RapidData Migration QuickStart Service」、セルフヘルプ式の移行ツールなどを用意。