マイクロソフトは、今回発表された複数の無料ツールやサービスの提供によって、より多くの開発者を支援するという。
開発者向けのツールの強化
Visual Studio Dev Essentials
即時提供開始が発表されたVisual Studio Dev Essentialsは、新しい無料プログラムで、あらゆる開発者が自分が選択するテクノロジを使い、どんなデバイス上、どんなOS上でも、アプリケーションを構築するために必要な全機能を提供できるようになっているという。
この製品は、開発者に向けのマイクロソフトのサービス、ツール、リソースにアクセスしやすくしただけでなく、アプリの構築を始める上で便利な多くの機能も提供している。Visual Studio Dev Essentialsには、Visual Studio CommunityやVisual Studio Codeへのアクセス、そして今回発表されたVisual Studio Team Services(フォーラムでの優先サポート、Mac版Parallels Desktop、Pluralsight・Wintellect・Xamarinによる研修)、2016年初めに提供されるAzureの月額25ドルのクレジットなど、複数の新しい特典がある。
Visual Studioクラウドサブスクリプション、新バージョンのVS
Visual Studioクラウドサブスクリプションが発表された。このサブスクリプションにより、今回発表されたVisual Studio Marketplaceを通じて、Visual Studio ProfessionalとVisual Studio Enterpriseを月額料金、または年額料金で利用できる。
新しいVisual Studio Marketplaceは、開発者自身でマイクロソフトの開発プラットフォームを拡張するためのコンポーネントを検索し、インストールすることのできる場所になるという。
マイクロソフトは、新バージョンのVisual Studioを初めて披露し、Visual Studio開発者へのイノベーションを継続して提供していることを示した。
Microsoft Graph
Microsoft Graphの一般提供開始が発表され、1つの承認トークンによるマイクロソフトクラウド内のデータ、情報、APIに対する一貫性のあるアクセス方法が開発者に提供された。Microsoft Graphにより、開発者はマイクロソフトクラウドの機能を全面的に活用して、企業とエンドユーザーが文脈に則した洞察を得ることでより多くのことを達成できるように支援する、スマートで人間中心型のアプリケーションを開発できるようになるとしている。
Azure Service Fabric
Azure Service Fabricがパブリックプレビューとして利用可能になり、Microsoft AzureおよびVisual Studioと完全に統合できる規模のマイクロサービスベースのアプリケーションを、開発者が容易に構築し、運用できるようになった。このプレビュー版には、Windows Server上での.NETの開発のサポートが含まれる。Linuxのサポートは2016年に予定。
開発者向けのオープンなツール
マイクロソフトの開発者向けプラットフォームは、iOS、Android、Linux、Windowsといったプラットフォームを自由にターゲットできるとして、開発者がさらに迅速にアプリやサービスを構築できるよう、ツールの新バージョンをリリースした。
GitHub上のオープンソースプロジェクトとして、Visual Studio Codeベータをリリースした。Visual Studio Codeは、先進的なコードエディターであり、Linux、OS X、Windows上で稼働するVisual Studioファミリーの一部だという。
すでにプレビュー版が100万件以上ダウンロードされており、新たなベータ版では、追加機能、テーマ、言語サポートのために新しい機能拡張モデルが採用されている。
また、Linux、Windows、Mac OS X向けの.NET Core 5とASP.NET 5のリリース候補版(RC)も提供開始された。このあらゆるOS向けの.NET Core実装により、開発者は本番環境で使用を始めることができるという。
チーム開発のための総合ツール
マイクロソフトは、Visual Studio Online Servicesのブランドを変更した強化バージョンであるVisual Studio Team Servicesを発表した。自社独自の拡張に加えて、新しいVisual Studio Marketplaceで提供されるパートナーによる拡張機能の広範なカタログを示すことで、Visual Studio Team Servicesの拡張可能なアーキテクチャーを強調した。
また、Windows、Android、iOSのモバイル開発向けにDevOpsソリューションを拡張した。これには、iOS(MacinCloudとのパートナーシップによる)とAndroid向けのクロスプラットフォームビルド機能を備えたモバイルアプリケーションのクラウド版ビルドのホスト機能が含まれる。
マイクロソフトのDevOpsソリューションへのHockeyAppの追加により、DevOpsのサイクルにおけるモバイルアプリのベータテスト、ユーザーフィードバック、クラッシュ分析が可能になった。