今回DNPは、ICカードの製造・発行やソフトウエア開発、各種情報セキュリティ製品・サービスの開発で培った技術・ノウハウを活かし、車載システムや通信機器のセキュリティ性を高めるサービスの提供を開始する。
「CrackProof」は、DNPハイパーテック(DNP子会社)が開発したアプリケーションの不正改ざんを防止するクラッキング対策ソフトウェア。「CrackProof」は、車載の制御系のアプリケーションやリモートコントロール機能を持ったスマートフォンアプリなどへのクラッキングを防止するという。
また、「DNP Multi-Peer VPN」は、通信データを暗号化するソフトウエア開発キット(SDK:Software Development Kit)と、クラウド環境またはオンプレミス(自社環境内)に設置するVPNマネジメントサーバーで構成されている。
「DNP Multi-Peer VPN」のVPNマネジメントサーバーは、複数の通信機器を自動で認証するだけでなく、複数の機器間通信(Peer to Peer通信)を可能とするので、車載システムのリモートバージョンアップ機能の悪用を防止し、車載システム同士の通信、およびクラウドサービスでの安全な通信環境を提供することが可能になるという。
「DNP Multi-Peer VPN」のソフトウエア開発キットを車載通信機器に組み込むことで、通信機能の安全性が高められるため、自動車とサーバー間や、自動車間同士の通信経路の傍受による車載システムのコマンド解析や、秘密情報の漏えいなどを未然に防ぐことができるとしている。