日本IBMは6日、企業内データのライフサイクル管理を支援するソフトウェア「IBM Optim」製品群の日本語対応版を発表した。14日からの提供開始を予定している。
IBM Optimは、情報の生成から廃棄に至るまでの、企業内のデータのライフサイクル管理を支援し、効率的なデータガバナンス強化をサポートする製品群。
今回発表した新製品は、テストデータ生成およびテスト結果検証を行う「IBM Optim Test Data Management Solution for z/OS」、個人情報や機密情報の保護を行ないつつ、実際のデータに近い形のマスキングデータを提供する「IBM Optim Data Privacy Solution」、データをアーカイブをサポートする「IBM Optim Data Growth Solution for z/OS」の3つ。システムテスト用のデータ生成から管理、マスキング、アーカイブまでの機能を提供する製品としては、日本で初めての例になるという。
上記の製品が提供するテストデータ生成、管理、およびデータマスキング機能を併用することで、データの機密性を保護しながら正確なテストを行うことが可能となるほか、検証結果の確認からバグの検出までの工程を自動化できるため、テストに関わる負担を大幅に削減することが可能となるとしている。
本日発表の新製品の詳細は以下のとおり。
IBM Optim Test Data Management Solution for z/OS
関連性のあるデータを自動で抽出し、最小限必要なデータのみを用いたテストを可能とする。従来は、適切な量・範囲のデータを抽出することが困難であったが、同製品の利用によりコストとワークロードを大幅に削減することができる。また、検証結果を自動チェックし、不具合の検出を行なうため、正確性の向上を図ることができる。
IBM Optim Data Privacy Solution(上記製品のオプション)
機密性を守りながら、実際のデータに酷似した形へのデータを変換するオプション製品。本番同等のトランザクションを容易に再現し、正確なテスト結果を得ることが可能となる。
例えば、クレジット・カードの番号は、最初の4桁がカード会社を識別する番号となっているほか、その後に続く番号の生成規則もカード会社により異なっている。このようなデータの持つ意味を認識可能な状態に保ちながらマスキングを行うためには、プログラムの個別開発が必要になるため、コストの発生原因となっていた。
IBM Optim Products for z/OS アーカイブソリューション
ビジネス上の意味や相互関連を保持したままデータをアーカイブし、アーカイブデータへの参照要求や、監査へのスムーズな対応を可能にする。また、一般的なアーカイブソリューションと同様、アプリケーション・パフォーマンスの向上とストレージスペースの有効活用も実現することができる。