日立電子サービスは13日、SaaSタイプのデータバックアップソリューション「安心バックアップサービス」を2009年4月から法人向けに提供することを発表した。
同サービスは、クライアントPCのユーザデータを自動的にバックアップするSaaS型のソリューション。オンラインストレージを利用するため、ユーザ側ではインフラ設備などを構築する必要が無いのが魅力だ。バックアップ先は、関東・関西の2つのデータセンターを予定しており、システムの二重化やデータの分散管理によって信頼性を高めている。技術基盤にはバックアップ/アーカイブ分野の世界的ベンダであるIron Mountain Digitalが提供する製品を用い、サービスインフラには日立電子サービスのデータセンタ構築・運用ノウハウを適用する。
サービスを利用する際は、バックアップデータ送信用のソフトウェアを各ユーザのPCにインストールする。送信用のソフトウェアは現在のデータの状態を、前回分のバックアップデータと比較する。その後、抽出された差分データのみを自動圧縮、暗号化してデータセンターに転送する仕組みだ。データセンタでは顧客のデータを、断片化、暗号化した状態で5世代分(1ヵ月)管理する。
同サービスの利用により、PCの故障や自然災害によってPCが使えなくなった場合でも、データセンターのバックアップを利用してユーザデータを復元できる。また、ファイル単位での復元もできるため、誤って削除したファイルをリカバリする際にも利用できそうだ。