具体的には、基幹システム(SoR:Systems of Record)領域で多くの実績があるデータベースに加え、今後の新ビジネス(SoE:Systems of Engagement)領域での多種多様なデータ活用を見据え、「Oracle Cloud」をNECの国内データセンターから顧客ごとのサービスとして提供していくという。
さらに、NECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」との連携により、企業は同一データセンター構内接続による円滑なクラウド移行/連携、統合運用管理の効率化が実現できるとしている。
また、NECは国内で初めてマネージドサービスの一環として「Oracle Cloud at Customer」の一次保守を開始し、オンプレミスから「Oracle Cloud」を連携したハイブリッドクラウド環境までの一元的な保守を提供する。
NECと日本オラクルは、高度なデータの収集、蓄積、分析、活用や、多彩なアプリケーション開発の容易化、そして新ビジネスの早期立ち上げに貢献するため、NECのIoT基盤「NEC the WISE IoT Platform」とOracle Cloudの連携を進めていくという。
今回の提携により、既存システムのクラウド移行、ハイブリッドなクラウド環境の構築、多種多様なクラウドの連携、それらの包括的で効率的運用管理に向けて次のような事項を進めていくという。
1. NEC国内データセンターからの「Oracle Cloud」提供
顧客やパートナーのデータセンターにOracle Cloud環境を構築する「Oracle Cloud at Customer」を、24時間365日の運用監視、高度なセキュリティを実現するNECの国内のハイブリッドデータセンターに設置し、同センターを通じて顧客ごとにオラクルのクラウドサービスを提供。
これにより、オンプレミスの基幹システム(SoR)で多数の実績のあるOracle Databaseをクラウドとして活用できる。また、「NEC Cloud IaaS」との連携によるハイブリッドデータセンターの特徴を活かし、既存システムのクラウドへの円滑な移行、オンプレミスシステムや他社クラウドとの連携、効率的な統合運用管理が可能。
2. 「Oracle Cloud」とNECの実績あるソリューションとの連携
NECのデータセンターより提供される「Oracle Cloud」と、NECの地方公共団体向けソリューションや次世代PLMソリューション「Obbligato III」をはじめとした実績のある業務ソリューションとの連携を行う。これにより、ニーズに応じたクラウドの活用支援を拡大していく。
3. NECにおけるクラウド人材の育成
NECは、Oracle DatabaseやOracle Exadataに関するシステム構築・サポート技術力を有した多数のエンジニアを保有している。協業により、Oracle Cloudに対応可能なエンジニアを今後3年間で1,500人育成する。さらに、NEC社内の開発環境や検証環境としてOracle Cloudを利用し、安全・安心でよりニーズに即したシステムを提案・提供できる体制を整える。
4. NECがマネージドサービスとしてOracle Cloud at Customerの一次保守を提供
NECは、大規模なミッションクリティカルシステムをはじめとするオラクル製品を活用したシステムについて、多数の保守実績と高い保守品質を有し、ハードウェアとソフトウェア一体型のサポートを提供してきた。今回、国内で初めて「Oracle Cloud at Customer」についてもマネージドサービスの一環として一次保守の提供を開始する。
これにより、企業データセンターやNECの国内データセンターに設置された「Oracle Cloud at Customer」に加え、既存のOracle製品を活用したシステムも含めたハイブリッドクラウド環境全体の統合的な保守の提供が可能となる。