Arcserve Japanが顧客企業を対象に行ったメールアーカイビングに関する調査によると、メールの長期保管(アーカイブ)は必要だとする回答は87%であるのに対し、実際にメールアーカイブツールを利用して保管しているのは29%と少なく、メールサーバにそのまま残しているという企業や、アーカイブツールを利用していない企業が71%も存在したという。
Arcserveは、企業の課題に対応するために、4月に買収を発表したFastArchiver社のメールアーカイブ技術を「Arcserve UDP Archiving」として、データ保護ソリューション「Arcserve Unified Data Protection(UDP)」のラインアップに加えたという。
「Arcserve UDP Archiving」は、企業運営に必要不可欠な電子メールを長期保管し、監査や証拠開示の際に簡単、迅速にアクセスできることで、法規制や社内のコンプライアンスへの対応を可能にするという。 メールをアーカイブすることで、Microsoft Exchange Serverなどのメールシステム上に大量のメールを長期保管しておく必要がなくなり、メールシステムのストレージ削減にもつながるという。
このソリューションは、仮想アプライアンスで提供されるため、オンプレミス、またはクラウド上のVMware vSphere、Microsoft Hyper-V、AWS上に迅速に展開でき、すぐに運用を開始することが可能だとしている。
「Arcserve UDP Archiving v6.0」の主な機能は次のとおり。
1. 法規制や社内のコンプライアンスへの対応
送受信されたメールをすべて収集し、暗号化してオンプレミス、またはクラウド上に一定期間保管することができる。
2. 監査証跡、レポート、役割ベースのアクセス制御
保管されたメールにアクセスしたユーザ、アクセス時間など、実行されたアクティビティを追跡するログなど、監査時に役立つ機能を搭載。また、役割ベースのアクセス制御により権限を明確に分けることで、不正な実行やアーカイブされたメールの改ざんを防ぐなどセキュリティを強化できる。
3. 簡単なキーワードや詳細条件による高速なメールの検索
検索エンジンのような簡単なキーワードから、送受信者、件名、添付ファイルなど、詳細な条件による検索機能を搭載しているため、短時間で膨大なメールから必要なメールを探し出すことが可能。検索結果はタグ付けやメモを加えて保存できるため、監査や証拠開示が必要な際には再利用できる。万が一、エンドユーザがメールを紛失した場合でも、管理者に依頼することなく自身の操作でリストアできる。
4. 簡単な導入とグローバル対応
vSphere、Hyper-V、AWS上に簡単に展開できる仮想アプライアンスとして提供。また、利用中のメールサーバにソフトウェアをインストールする必要がないため、短時間で運用を開始できる。日本語のみならず、多言語に対応し、海外に拠点展開する企業においても世界の各地で一貫したサポートを受けることができる。