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週刊DBオンライン 谷川耕一

登場から2年半のCisco Startシリーズが、中小企業市場でかなり好調な理由


 Ciscoというと、製品価格が高いイメージがまだまだ強い。エンタープライズ向けで、中小や個人事業主規模ではなかなか手が出せないネットワーク製品ベンダーだと思われている。そんなCiscoが日本の中小企業向けにシンプル(簡単)、スマート(高機能)、セキュア(安全)なソリューションを提供するために、2015年9月に立ち上げたのがCisco Startだ。

Cisco Startの登場で全ての規模の企業にCisco製品を提案可能に

 Cisco Startシリーズには、中小企業向けルータ、スイッチ、無線LAN製品、さらにはCisco WebExなどのクラウドサービスなども含めた豊富なラインナップがある。製品販売を始めてから2年半ほどが経過し、中小企業向けのCisco Startシリーズのビジネスは順調に成長していると言うのは、シスコシステムズ合同会社 専務執行役員 パートナー事業統括の高橋慎介氏だ。

シスコシステムズ合同会社 専務執行役員 パートナー事業統括 高橋慎介氏
シスコシステムズ合同会社
専務執行役員 パートナー事業統括
高橋慎介氏

 実際、2016年8月から始まった2017年度のCisco Startシリーズのビジネスは、対前年度比で237%と急成長している。シスコジャパンのビジネスも2桁成長しているが、これを下支えしているのがこのCisco Startシリーズの成長だと言っても過言ではないと高橋氏。Cisco Startシリーズの主力製品の1つが、4万円台で提供されているスイッチの「Cisco Catalyst」だ。直近のビジネスではこれがもっとも売れており、さらに予想以上の顧客層の広がりもビジネスを牽引している。

 当初は10万円前後、1万円前後とかなり安価な製品を出したことで、従業員数が100名未満の企業が主なターゲットと考えられていた。実際には100名未満の顧客企業の割合が43%、100から1,000人規模の企業も42%もあったのだ。エンタープライズ向けにCiscoのネットワーク製品を扱っていたパートナーは、ローエンド向けにはCisco以外のベンダー製品を扱うことが多かった。Cisco Startシリーズが登場したことで、そういったパートナーもエンタープライズからローエンドまで全てCiscoの製品を提供できる。その結果、あらゆる規模の企業に、Cisco製品を提案するパートナーが増えたと高橋氏は分析する。

中小企業でも同じようにセキュアで高い品質の環境が求められる

 もう1つ中小企業向けのビジネスが好調な理由として挙げたのが、中小企業での働き方改革実現の動きだ。中小企業においても、多様な働き方を実現するテレワーク、リモートワークなどを取り入れようとしている。その際に求められる働き方改革のインフラには、中小企業といえども高いセキュリティ性やネットワークの品質も求められる。それらを得るために、エンタープライズレベルのネットワーク環境を提供できるCisco製品が選ばれているという。

 「中小企業には、まだまだ市場があります。仕方がないのでとりあえずファイヤーウォールだけを入れておこうと言うように、今は最小限の投資に留まっているところもたくさんあります。中小企業のIT投資は、人材の不足などもありなかなか進みません。そこのところを、Cisco Startシリーズで広げていきます」(高橋氏)

 Cisco Startシリーズは、中小企業のIT化による生産性向上の課題にも貢献できると高橋氏は語る。中小企業においては、安価であることを理由に消極的にコンシューマ向け製品を選んでいることも多い。その結果コンシューマ向け製品の品質となっており、企業としてはそこからエンタープライズレベルの品質へと転換したい。

 しかしながら、複数職務を兼任するような担当者が1人でIT関連の業務を担当することも多い中小企業で、エンタープライズレベルの品質を確保するのは簡単ではない。それを可能にしなければならない中小企業におけるネットワーク製品への要求は、技術者を十分に確保できる大手企業よりもむしろ厳しいものがあると高橋氏は説明する。この高い要求に応えることができる製品が、Cisco Startには揃っているのだ。

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クラウドのサービスも展開し、さらに10から20%の低価格化も

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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