メタリカもSalesforceでファンとのエンゲージメントを最適化
CEOのマーク・ベニオフ氏が登場する最初の基調講演が始まる前に、例年何人かのゲストが登壇して話をする。今回のゲストの1人は、アプリシエーション・パーティーにも出演するヘビーメタルバンド「メタリカ」のドラマーでバンドの中心人物 ラーズ・ウルリッヒ氏だ。すでにウルリッヒ氏は、Dreamforceに3回も参加しており「メタリカは、Salesforceのハウスバンドみたいなもの」なのだという。
もちろん、Salesforceのパーティーで演奏するだけではない。メタリカはSalesforceを活用して未来の革新を切り開く「Trailblazer」と形容される。メタリカが結成されたのは1981年。「長く音楽の世界でやっていくためにも、いちからやり直して、最新のトレンドに追随する必要があります」(ウルリッヒ氏)。
かつて、レコードやCDを購入してもらう、コンサートに来てもらうなどだけだったアーチストとファンとの関係性は、今や大きく変化している。モバイルデバイスへの対応や、ソーシャルネットワークへの対応など、今日では、さまざまなことが音楽に絡んでくる。実際、コンサートでのファンの体験も昔と今では大きく変わっている。音楽のエクスペリエンスが変わっているのだ。この変化に追随するためにメタリカは、Salesforceを利用している。
「ファンとのエンゲージメントを、Salesforceが変えてくれます。WebサイトもSalesforceで変革し、ファンへのメールの配信ではMarketing Cloudも使っています」(ウルリッヒ氏)
メタリカがファンとの関係性を最適化するのに利用しているのが、Salesforce Customer Success Platformであり、それにより実現されているのが「Metallica 360」だ。このMetallica 360を利用し、来年のヨーロッパツアーではモバイルデバイスの活用もする予定だ。今回のDreamforceの展示会場には、このMetallica 360の展示もあるとのことだ。
さらにSalesforceが先日買収した人工知能を備えるクラウド型分析プラットフォーム「Datorama」で、SNSを活用してファンとのコミュニケーションをとる様子もデモで紹介された。もともとウルリッヒ氏は、ファンからもらう手紙には自筆で返事を書きエンゲージメントすることを大事にしてきたと。これからはSNSも活用してファンとの新たな関係性を構築していく。またメタリカでは、彼らのファンと一緒に参加できるような社会貢献活動も行なっていることが紹介された。