また、このアンケートでの「問題に直面しているか?」質問の仕方では、回答していないが、今後問題として浮上してくる可能性があるのが「セキュリティ基盤」や「監査対応」だと思います。まだまだWebアプリケーションの割合が低ければ、個々のセキュリティ対策実施について負荷がかかると問題視する必要はないでしょうし、監査についても監査が無い状態では問題視されません。今後は日本版SOX法に関連するIT内部統制監査などでニーズが上がる可能性を秘めています。
効率的なユーザー管理の必要性
それ以外にも今後現れる問題として、Webアプリケーションに関わるユーザの管理が考えられます。つまり一般向けのWebアプリケーションのサービスを利用するエンドユーザーである顧客、企業内の業務アプリケーションを利用する社員、そして、サービスを利用する提携関係にあるパートナー、それらの効率的な管理の必要性です。
アプリケーション毎に認証をさせるのではなく、一度認証すれば必要なアプリケーションを認証なしで使用できる「シングルサインオン」もユーザ利便性向上や管理負荷軽減というニーズから導入が進むことも考えられます(新しい技術ではありませんが、ニーズの高まりは考えられます。それはまた次回に)。
また、企業間でユーザ情報のやりとりを安全に実施することで、顧客に何度も認証をさせずに提携サイトを利用できるような利便性を提供する事も今後のビジネス発展のために検討の必要性がでてくるエリアではないかと思います。企業間アプリケーション間でのシングルサインオンという考え方ができます。
次回はWebアクセス管理に求められる機能をもう少し深く見ていきたいと思います。
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日本CA 金子以澄(カネコ イズミ)
日本CA株式会社 マーケティング部 ビジネスユニットマーケティング プロダクトマーケティングマネージャ。国内大手流通業の情報システムを経て外資系ソフトウェアベンダへ。 プラットフォームを問わないソリューションプリセールス活動に従事。現在は日本CA株式会社にてセキュリティ製品の日本における製品戦略とオ...
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