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エンプラRPAの先に「デジタルワーカー」が活躍する世界へ―オートメーション・エニウェア急成長の理由

edited by Operation Online   2019/06/17 06:00

 2003年に米国サンノゼで創業したオートメーション・エニウェア、同社はRPAの中でもエンタープライズ向けRPAを提供するベンダーだ。同社は、エンタープライズ向けRPAの先には「デジタルワーカー」が活躍する世界があると主張する。同社のビジネスが急伸している理由を探る。

日本市場進出に出遅れるも、急速にビジネスを拡大中

スリーニ・ウナマタラ氏

 オートメーション・エニウェアはグローバルに既に1,600社以上の顧客があり、35カ所の拠点から90カ国にビジネスを展開するRPAベンダーだ。「既に世界中で100万人のオートメーション・エニウェアで実現されたデジタルワーカーが、顧客の本番環境で働いています」と、オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社 プロフェッショナルサービス担当バイスプレジデントのスリーニ・ウナマタラ氏は話す。米国での創業から遅れること15年あまり、2018年3月にオートメーション・エニウェアの日本法人は設立された。日本市場への参入は、他のRPAのベンダーよりは後れを取っているが、「日本でのビジネスも急激に拡大している」(ウナマタラ氏)という。18年9月に行われた同社のイベントImagine Tokyoでは、米国本社のCEOで共同創業者のミヒール・シュクラ氏が「日本の従業員を年内に100人規模、今後3年で1,000~2,000人に増やす」と強気の発言をしたこともそれを証明する。日本の市場には、大きな期待があるということだ。

 日本ではデスクトップ型のRPAがまず普及し、RPAの市場が大きく拡大した。これは日本特有という訳ではなく、多くの地域も同様だ。ロンドン大学の学術研究の結果を見ると、そのような中で日本のRPA市場の特徴は、「既にRPAを導入している」あるいは「これから導入する」という企業の割合が米国、英国、インドより高いところにある。しかし、導入して十分な成果が出ていると答えている企業の割合は他国よりも低い。その理由を「デスクトップ型RPAを導入したものの、あまり上手くいっていない現状があるからでしょう。数個のロボットを利用しているところから、利用を大きく広げていこうとすると、デスクトップ型RPAではセキュリティやガバナンスの問題が出てしまうようです」とオートメーション・エニウェア・ジャパン セールス エンジニアの秋本尚吾氏は分析する。

秋本尚吾氏

 デスクトップ型RPAの課題を克服しているのが、オートメーション・エニウェアやBlue Prismなどが提供するエンタープライズ向けのサーバー型RPAだ。「さらにAI、BIの機能を取り入れることにより人間と同様に思考、分析ができるロボットとなる。ヒューマンワークフォースを支えるデジタルワークフォースを提供しています」とウナマタラ氏。デジタルワークフォースは、人に取って代わるものではなく、”人を支える存在”とのことだ。

エンタープライズ向けRPAで重要となるBot Storeとは

 オートメーション・エニウェアのRPAのロードマップでは、2019年時点はレベル2の段階。これは、デスクトップ型RPAで個人の生産性を向上してきた段階から、大手企業が大規模にRPAを導入し企業規模で生産性を向上し始めた段階だ。そして今後は、デジタルワークフォースの「プラットフォーム」を提供し、各業種に特化したソリューションとともにさらなるビジネス現場の生産性向上を目指す。

 このデジタルワークフォースのプラットフォームでは、「Bot Store」が重要だ。これはボットのアプリケーションストアのようなもので、オートメーション・エニウェアが2018年3月にリリースしたもの。ここには既に500程の「すぐに利用できるボット」が登録されており、それらを使いITシステム間を連携させるなどで業務プロセスの自動化が迅速に行えるという。

 Bot Storeに登録されているボットは、オートメーション・エニウェアが用意したものはもちろん、顧客やパートナーが構築したものもある。登録されているボットを選んで使うことで、ボットの開発期間を大きく短縮できる。さらに、既に実績あるボットを使うことで、自動化するプロセスの品質向上も図られる。また、Bot Storeではパートナーと顧客の取引もでき、RPAボットのエコノミー環境が実現されるのも市場拡大に寄与する。

 Bot Storeでは、システム間を連携するためのボットと言うよりは、たとえば会計担当、簿記担当、アナリストなど、人が行っている業務のロールに合わせてボットを選ぶことになる。企業はロールだけを見れば良く、裏の仕組みがどうなっているかを気にする必要はない。それがオートメーション・エニウェアが目指すRPA活用の姿でもある。

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著者プロフィール

  • 谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

    EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーター かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジ...

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