人員約10%増強で顧客支援を拡充
説明に登壇したEMCジャパンRSA事業本部でゼネラルマネージャーを務める貴島直也氏は、「RSAは企業の成長促進の要である『デジタルリスク管理』を指針とし、『デジタルトランスフォーメーション(DX)に潜むリスクの可視化』『AIの導入、およびインシデント対応の自動化推進によるサイバー攻撃分析の省力化』『多様化する本人認証強化方法への対応』の3つで社会に貢献していく」と語った。
RSAではデジタルリスク管理を、「インシデントの影響を測定し、そのリスクを軽減させる手法」と定義している。「特に日本ではセキュリティ/リスク管理を担う人材が不足している。RSAでは技術による省力化で顧客を支援したい」(貴島氏)
日本におけるデジタルリスク管理のビジネス強化プランでは、攻撃者の高度化に対応するため、ユーザーとのデジタルリスク情報共有を強化する。具体的には、日本でのRSAユーザー会の開催や、「RSA Conference」などへの参加同行と支援、日本のユーザー事例紹介の拡充などだ。
RSAユーザー企業どうしの情報交換について貴島氏は、「すでに1回開催したが、約20名のユーザーが参加し、標的型サイバー攻撃対策スイート製品であるRSA NetWitnessのチューニング方法などの情報交換をされていた。NetWitnessではさまざまな情報を可視化できる。過去、日本企業はこうした情報を社外に出すことに消極的だったが、ユーザー間で交換するのが普通になってきたという印象を持った」と述べた。
日本向け人員の増強では、リスク管理製品担当者、サイバー攻撃対策プロフェッショナル、B2Cサービス向け認証製品の担当者をそれぞれ拡充していく。また、サービス部門の強化では、セキュリティ相談窓口(ホットライン)の増強、インシデントが発生していることを前提としたハンティングサービスの支援、サービス部門の営業人員を増やしていくとのことだ。