PostgreSQLを本格的にビジネス現場で安心して使えるように
デジタル変革のデータ活用のエンジンとしてPostgreSQLが有効だが、本格的にビジネス現場でそれを使うには都合の悪いこともある。そのため富士通では、ビジネス用途で使えるFUJITSU Software Enterprise Postgres(以降、Enterprise Postgres)を提供している。その大きな特長が、手厚いサポートだ。
PostgreSQLのコミュニティサポート期間は5年。本番で使うとなればより長いサポートを期待する企業も多い。Enterprise Postgresならば最短でも出荷後7年を保証、延長サポートにより10年以上の長期間のサポートが可能である。さらに「PostgreSQL自体に何か問題が発生した際に、コミュニティサポートを使い問題解決できる人材を自ら抱え対処することは多くの企業で難しいでしょう。その部分を富士通がしっかりサポートすることで、お客様はデータの利活用に集中できます」と佐野氏は言う。
もう1つの特長は、現場ニーズを取り込んだデータ活用プラットフォームになっていること。Enterprise Postgresにはデータベース本体だけでなく、よく利用される周辺ツール、たとえばフェイルオーバー機能のPgpool-IIやOracleとの互換性を確保するorafce、日本語の全文検索に対応したpg_bigmなどが含まれている。
コミュニティサポートだけでは本体とこれら周辺ツールで、サポートレベルやサポート期間が異なっていたり、問題発生時には障害の切り分けを自分たちで行わなければならなかったりと、運用管理の手間が大幅に増えることになりかねない。富士通では、これら周辺ツールも含めて一貫したサポートを提供しているのだ。
またオープンソースのPostgreSQL自体の機能拡張にも、富士通は貢献している。商用データベースであるFUJITSU Software Symfoware Serverで培った性能や信頼性のノウハウなどをコミュニティにフィードバックし、それにより「PostgreSQLが企業の本番環境で活用できるデジタル変革のためのデータベース・エンジンとなるように推進しています」と佐野氏。
もちろん、富士通ならではの機能拡張もある。たとえばシステム連携で必要となる高速なバックアップとローダーなどもその1つだ。また蓄積された大量データを高速に処理するインメモリ機能も用意している。さらに近年ますます重視されているセキュリティ面の強化も図っており、透過的暗号化や監査ログ機能も提供する。「それらがあるからEnterprise Postgresを採用したとの金融機関からの声もあります」とのことだ。
PostgreSQLにはオープンソース・ソフトウェアの良さがあり、それをエンタープライズ要件下で安心して使えるようにするのがEnterprise Postgresだ。そして富士通には、それをデジタル変革のために使いこなせるようにする手厚いサポート体制があると、佐野氏は自信を見せるのだった。