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Salesforceがテレワークを実現できているのはクラウドベースの仕組みとコアバリューにある信頼のおかげ

  2020/03/27 14:00

 新型コロナウィルス対策で、テレワークを導入する企業が増えている。クラウドの利用が当たり前になり、さらにネットワーク環境の整備も進んだため、テレワーク実現のハードルは高くない。しかしながら、いざ全社規模でテレワークを始めようとすると、ITインフラ面、人事制度や社内ルール対応、コンプライアンスやセキュリティ対策など新たな課題も発生する。そういった中で以前からテレワークを推奨してきたこともあり、外資系ITベンダーなどは大きなトラブルなく全社規模のテレワーク体制へ移行している。

顧客への対応もリモートで始める

セールスフォース・ドットコム 執行役員 広域営業本部 本部長 伊藤 靖氏

セールスフォース・ドットコム 執行役員 広域営業本部 本部長 伊藤 靖氏

 テレワーク体制にスムースに移行している企業の1つが、Salesforceだ。セールスフォース・ドットコム 執行役員 広域営業本部 本部長の伊藤 靖氏は、東京、大阪をのぞく日本全国を対象にSalesforceのソリューションを届ける営業部隊を担当している。伊藤氏の拠点は、日本の真ん中に位置することから名古屋だ。ここから全国各地の顧客やパートナーをサポートするために月の半分ほどは各地に赴くのが日常で、オフィス以外の場所でテレワークを行うのも普通だ。

 Salesforceには、「The Model」というビジネスを進めるためのコンセプトがある。The Modelでは、同社のビジネスを「お客様の成功と共に、売り上げを拡大する仕組み」と位置づけ、マーケティングから商談、成約後のカスタマーサクセスまでを各部門間が連携し、一貫した顧客対応をとる体制を整えている。

 伊藤氏が担当する広域営業本部では、The Modelの最初の顧客アプローチとなる案件を発掘し商談を作るところは、インサイドセールス担当がリモートで対応している。リモートからの商談発掘と言うと、とにかくたくさんの電話をかけ訪問のアポイントをとる姿をイメージする。Salesforceのインサイドセールスでは、電話でアポイントをとるよりも「顧客の課題感を推察し、困りごとを吸い上げることに注力しています。顧客の環境もしっかりとヒアリングして、フィールドセールスが最初に訪問する際には顧客の課題を解決する営業提案からすぐに入れるようにしています」と伊藤氏。これによりインサイドセールスから引き継いだフィールドセールスは、案件を成約させることに集中できるようになる。

 フィールドセールスは顧客のもとに赴いて対応もするが、顧客のところまでの移動時間が大きければ、率先してリモートでの対応も行う。「仮に移動で5時間かかるのならば、リモートにしてその分をしっかりとした資料作りなど、顧客のために使うようにしています」と伊藤氏。リモートでの対応では、言葉や資料で説明するだけでなく、Web会議の仕組みでデモンストレーションを行い画面イメージなども共有している。そうすることで、訪問時には顧客との認識が既に合っていて、よりスムースに営業活動は進む。

 このようにまずはリモートから入るインサイドセールス、それを引き継ぐフィールドセールスの営業活動の運用と管理は自社サービスのSales Cloudで完結している。顧客とのメールのやり取りやさまざまな営業活動結果などは、自動的にSales Cloudに記録される。クラウドで管理されている情報はダッシュボードですぐに確認でき、インサイドセールスからフィールドセールスへの引き継ぎも容易に行える。さらに各種情報はチームで共有され、適宜メンバー同士でサポートしながら営業活動を進めることができるのだ。

THE MODEL

THE MODEL (資料提供:セールスフォース・ドットコム)

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著者プロフィール

  • 谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

    EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーター かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリストとして、クラウド、データベース、ビッグデータ活用などをキーワードに、エンタープライズIT関連の取材、執筆を行っている。

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