作業の洗い出し方ノウハウ
作業は、目的→作成物→作業の順番で分解していくことで、目的に合致した作業を洗い出すことができます。思いついた順に積み上げ式で作業を洗い出していくこともあるかと思いますが、「なぜその作業をやるのか」「作業をした結果、どのようなアウトプットがでるのか」「作業が必要十分なのか」が不明確になってしまいます。下記の分解のチェックポイントを意識することで、全体と整合した作業を洗い出すことができます。
本記事で紹介する作業分担の課題と解決法や各種テンプレートは、以下からダウンロードできます。(提供:EYJapan)
- テレワークのヒント(PDF:275KB)
- プロジェクトリスク管理ツール(Excel:75KB)
- プロジェクト計画・進捗管理表(Excel:176KB)
- プロジェクト計画一覧(Excel:51KB)
- 成果物進捗管理表(Excel:53KB)
分解のチェックポイント
- 目的→作成物 作成物がすべて完了すれば目的を達成できるか?
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作成物→作業 作業がすべて完了すれば作成物を作れるか?
なお、作業は漏れなくダブりなく洗い出し、分類のレベルを揃えることで作業分担がしやすくなります。
では、洗い出した作業の期間をどのように見積もればよいでしょうか。ここで気を付けてほしい点が、作業を実施するのに必要な期間は、作業に要する工数とイコールではないということです。作業所要工数に加え、調整・承認期間や予備時間も考慮し、現実的な期間を設定しましょう。
洗い出した作成物・作業は、プロジェクト・進捗表テンプレートなどを用い、一覧化します。
簡易的には、成果物進捗管理テンプレートを用い、成果物別に管理することも有効です。
進捗管理ノウハウ
作業を一覧化し分担した後は、進捗会議を設けて状況を確認していきます。少なくとも週次、テレワークに慣れないうちは日次で開催してもよいでしょう。進捗会議は、基本的にチーム全員が参加するため、時間が長くならないように、目的を明確することが重要です。
目的としては、現状の把握・リスクの発見・上長の判断を仰ぐべき課題の特定・課題の検討状況の共有・全体情報の共有などが挙げられます。
リスクや課題は、プロジェクトリスク管理表で影響度や発生確率などから優先順位を設定し、可視化しておきます。特に不確実性が高い昨今の状況下では、あらかじめリスクとなりうるものを予測し、業務の継続性を可能な限り高めておくことが重要です。
著者プロフィール
三浦 貴史(ミウラ タカシ)
EY Japan TMT(通信・メディアエンターテインメント・テクノロジー)セクター ディレクター
事業戦略(特に大企業における新規事業戦略)、組織変革、クロスボーダーでの業務変革、買収後統合(PMI)等の経験。また、大手電機メーカーにおけるソリューションビジネスの立ち上げ経験も有する。 近年は、主に国内外でのテクノロジーを活用した新規ビジネスモデル立案、Go To Market戦略立案、Purposeに基づく企業変革プロジェクト等。