PostgreSQLをエンタープライズ用途で使うための機能を装備
ここ最近はコミュニティ版のPostgreSQLにおいて、エンタープライズ向けの機能が強化されている。たとえばPostgreSQL 9.6では、高速な検索を可能とするパラレルクエリが搭載された。
さらにPostgreSQL 11では、従来のリストとレンジに加えハッシュ・パーティショニングもサポートされた。バキューム機能もバージョンが進むにつれ改善されており、今や十分に大規模エンタープライズ用途で利用できるデータベースへと進化しいている。
コミュニティ版のPostgreSQLを、ミッションクリティカルな用途でさらに安定して高い信頼性で運用できるのがEDB Postgresだ。またEDBが提供するOracleとの高い互換性により、既存のOracle Databaseからも容易に移行できる。
その上で「EDBを使い高い可用性のあるシステムを作りたい場合に適用できる、ベストプラクティスも用意しています」と藤田氏。HA(High Availability)構成のベストプラクティスを、バックアップを確実に実施するブロンズから段階的に、シルバー、ゴールド、さらに災害対策構成に至るプラチナの4段階のレベルに分け、顧客の要求に合わせ選択できるようにしている。
もう1つエンタープライズ用途で利用するために、力を入れているのがセキュリティだ。「セキュリティに関しては、Oracleを使ってきた人が違和感ないようにする機能がEDBで用意されています」というのは、エンタープライズDB 技術本部長の高鶴勝治氏だ。
セキュリティ面でもOracleとの高い互換性が意識されており、パスワード強度の設定やデータ・リダクションなどは、Oracleと同様な管理が可能だ。またコミュニティ版では弱い監査系機能も強化されており、データベースユーザーだけでなくアプリケーションユーザーの処理も、細かいレベルで追いかけられるようになっている。
またEDBでは「性能管理をする機能を充実させています」と高鶴氏。たとえばOracle Databaseのヒント文を理解しEDB Postgresで実行できる機能、CPUやディスクIOを優先して割り当てる機能、問題のあるSQLを見つけそれを自動で改善する機能などがある。「開発者もDBAもOracleから違和感なく移行し利用できる機能が揃っています」という。
もう1つ、コミュニティ版の弱いところを補っているのが管理ツールだ。Postgres Enterprise Managerを使うことで、GUIベースで複数データベースの一元管理が容易に実現でき、バックアップリカバリーではOracleのRMAN(Recovery Manager)と同じように使える機能も用意されている。
さらにEDB Postgres Failover Managerを活用すれば、Oracle Real Application Clustersで実現しているような高可用性構成の移行も容易に実現できるのだ。
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