2回目となる公募
第一回のデジタル庁創設に向けた民間人材の募集では、プロジェクトマネージャーやクラウドエンジニア、システムオペレーションマネージャーなど技術職が目立つ中で、実際に民間人材の採用に関わる職種として“リードリクルーター”も募っていた。現在、そのリードリクルーターとして、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室における“デジタル庁準備室”で活動しているのが斉藤正樹氏だ。
同氏は、過去10年にわたりIT人材の採用支援に関わってきたという。人材紹介会社でIT業界を担当し、IT企業を中心とした採用コンサルタントや人事、HR Tech開発のプロダクトマネージャーなどを経て入庁している。斉藤氏は、「リードリクルーターとして、9月1日のデジタル庁創設の段階でエンジニアなど約100名を組織できるように採用活動を行っているほか、採用後に活躍してもらうための組織づくりも担っています」と説明する。
今回の第二回公募では、前回と同様にネットワークエンジニアや省庁システムのプロジェクトマネージャーをはじめ、高齢者や障がい者に配慮した設計を専門的に担うことのできる“アクセシビリティスペシャリスト”といった人材を主に募集している。これは、『デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針』(PDF)でも示されている「『誰一人取り残さない』デジタル社会の実現」といった方針に基づくものだという。
では、第一回の公募のときと比べて状況は変わっているのだろうか。もちろん、デジタル庁自体がまだ創設されていないため、“どのポジションに何人必要”といった具体的な要件を固めるのは難しいとしながらも、「前回は、デジタル庁創設前の先行プロジェクトに従事する人材募集が主だったのですが、今回はデジタル庁が今後担うことになるであろう領域において主要メンバーとなれる人材を募集しています。そのため技術的な挑戦をしたい人はもちろん、リーダーシップ経験のある方など幅広い方に応募して欲しいと考えています」と述べる。また、デジタル庁設立までには、今回の公募に加えて三回目の募集をかけることも視野にいれているとした。