「コーポレート・トランスフォーメーション」を実現へ
はじめに、NECの中期経営計画(PDF)に関する考え方として「コアDX(お客様のDX)」「コーポレート・トランスフォーメーション(社内のDX)」「フラッグシッププロジェクト(社会のDX)」という3つが掲げられていたが、今回の説明会では、社内改革にあたるコーポレート・トランスフォーメーションについて言及された。
同社では社内変革として社員10万人のリモート環境の整備、スーパーフレックス制度の導入などをコロナ禍前から着手していたという。また、働き方改革についても2018年から着手しており、ERPを中心とした経営基盤の刷新は10年前から進められている。一方で、ビジネス環境が大きく変化する中では、ビックデータやAI、業務クラウドなど最新のテクノロジーを取り入れる必要があると説明する。同社のこうした社内の改革に対する取り組みは、「DX銘柄2021」「デジタル×コロナ対策企業(レジリエンス部門)」のダブル受賞という形で評価されていると同代表取締役 執行役員社長 兼 CEO 森田隆之氏は述べる。
そんな同社が、CEO直下の組織として新しく立ち上げたのが「Transformation Office」だ。CDOやCIO/CISO、CHROなどCxOがコーポレートの改善、事業改善の双方でトランスフォーメーションを推進していくための新たな軸としての役割を担うという。
森田氏は、「従来も各CxOごとに制度、プロセス、組織、ITの改革を進めてきましたが、今後は包括的に進めていくことが必須となってきます。そのため、コーポレート、事業を横断したアジェンダを設定し、これまでの制度、プロセス・組織、ITに“データ・人”を加えた、総合的な改善を進めてまいります」と説明する。