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加藤恭子のエンタープライズIT業界の歩き方

勃興期のIT系メディアの記者からGLOCOM研究員へ 砂田薫さんのアジャイルな仕事論

 IT関連のメディア記者を経験し、エンタープライズIT系のベンダーを経て、PR会社ビーコミ社長としてBtoB系の企業広報を手掛ける加藤恭子の連載。今回は、IT系メディアの記者としての先達であり、現在は国際大学 GLOCOMで研究職を務め、多くのプロジェクトに携わっている砂田薫さんにIT勃興期からの活動について訊く。数少なかった女性記者として社会人を始めた砂田さんが当時を振り返り、GAFAとパッケージソフト時代の違いや日本と海外の違い、次世代へつながる可能性を語る。

ITという言葉がなかった時代からスタート

  国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)主幹研究員。
一般社団法人情報システム学会副会長/代表理事。中央大学理工学部兼任講師
砂田薫氏

 学生時代は自然科学系の出版の仕事に就きたいと考えていた砂田さんは、1982年3月に株式会社コンピュータワールド・ジャパン(その後IDGに社名変更)に入社、コンピュータメディアの編集記者としてIT業界でのスタートを切った。コンピュータワールドはボストンに本社を置く米国発の出版社で、『COMPUTERWORLD』や『InfoWorld』、『PC World』など多くのメディアを全世界で発行していた(2013年にIDGの日本法人は清算。本社は現在も世界的なメディア企業として存続)。とはいえ、砂田さん自身はコンピュータやITに特段の興味があったというわけではないという。

 「私が学生の頃、コンピュータは個人が使うものではなかったし、ITという言葉もまだありませんでした。1982年当時でも16ビットパソコンの出始めで、個人での利用はパソコンマニアに限られていました。コンピュータが好きというより、他に就職先がなかったというのが正直なところかもしれません。当時は男女雇用機会均等法が施行される前で、そもそも女性の募集は補助的業務が中心で、入っても結婚したら寿退社が多かった時代。将来は専門職で自立したいと考え、出版社への就職を考えていました」(砂田さん)

 IDGの日本法人の設立という立ち上げ期に砂田さんは入社した。コンピュータ産業の取材経験が豊富なキャリアの先輩記者に囲まれ、砂田さんは勃興期のパソコン産業の担当となった。この時代は多くのメーカーが自社のパソコンを市場に投入しており、新人記者の砂田さんもこの産業の成長が予感されたと回想する。

技術の提供者と利用者のギャップを感じる

 「『週刊COMPUTERWORLD』は今でいうエンタープライズIT系の媒体だったので、IBMを中心に富士通、日立、NEC等のメインフレーマーやオラクル、ヒューレット・パッカード、ユーザーではヤマト運輸やセコム、富士フイルム、花王、味の素だとか、JRやJALなどの交通系、金融機関などさまざまな業種の企業を取材、記事化していました」(砂田さん)

 こうした取材を続けるうちに、「技術を開発し提供する側」つまりコンピュータ・メーカーやソフトウェア会社と、「利用する側」との間のギャップを意識するようになったという。ベンダーは先進技術をアピールするが、ユーザーは業務を改善したいし、運用や操作が楽にできるものを求めている。その溝が埋まりにくいのだ。この時、砂田さんの感じたギャップは、後に大学院での修士論文のテーマになり、さらにのちに関わる学会でのテーマとも繋がっていく。

いち早く女性が活躍し始めたIT業界

 今でこそ女性記者は珍しくない。IT系に限らず出版やオンラインのメディアでは、多くの女性記者や編集者が活躍している。だが砂田さんが就職した時代は女性の活躍がまだ珍しい時代だった。

 「入社時に編集部の中で女性の記者は私一人でした。取材のためイベントなどに出席しても、登壇者はもとより参加者もほとんど女性は見当たりませんでした。そのため、その後、女性の関わるプロジェクトに強い思い入れをもつことになりました。GLOCOM時代でのグーグルとの共同プロジェクト、WING(Women&Innovation Networking)や、現在の情報社会デザイン協会の5G・IoTデザインガールの応援などにつながっています」(砂田さん)

 就職時、初代コンピュータワールド・ジャパン社長の故・栗田昭平氏は「これからは女性に期待したい」と言って採用してくれたものの、取材のアポイント電話では「あなたが来るの?」と言われたこともあるという。とはいえ、IT企業の広報担当者には女性も多く、記者として育ててもらったと砂田さんは感謝している。

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大学院はものの見方、考え方を俯瞰的に大きく捉える契機に

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加藤 恭子(カトウ キョウコ)

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