ビジネスプロセス モデリングを行うためには、記法や言語を習得するだけではなく、どのようにモデルを作成していくのかといった方法論も身につけていく必要があります。現段階では、ビジネスプロセス モデリングのための確立された方法論というものはありません。そこで第7回は、ソフトウェアにとってはなじみの深いRUPの中のビジネスモデリングを中心に、関連する話題について説明します。
ビジネスプロセス モデリングの方法論
前回まで、ビジネスプロセス モデリングのための言語や記法については説明してきましたが、どのようにしてモデルを作るのかという方法論については触れていません。実は、ビジネスプロセス モデリングのための確立された方法論というものはまだ存在しておらず、今は研究段階です。現時点では、「インタビューによって、組織および担当者とそれらの間でやり取りされるビジネスオブジェクトを洗い出し、担当者とアクティビティ、担当者とビジネスオブジェクトを関連付けることによってアクティビティ図を作成する」といった方法が提案されているだけです。これらは、「業務に携わる人にとって、自分が携わっている業務の流れについては理解している」という前提に立っているからです。しかし、実際のビジネスプロセスは単純なものばかりではないので、複雑なビジネスプロセスをモデリングするための方法が登場することが望まれます。
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竹村 司(タケムラ ツカサ)
日本アイ・ビー・エム(株)
エンタープライズ・アーキテクチャー&テクノロジー
シニアITアーキテクト
1986年日本アイ・ビー・エム(株)入社。以来、種々のインダストリー向けアプリケーションソフトウェアやソフトウェアコンポーネントの開発に従事。現在はサービス事業において、お...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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