明光義塾が「ひとりDX推進室」から始めたデジタル変革 孤軍奮闘した担当者が明かす“データ活用の歩み”
明光ネットワークジャパン×primeNumberの対談から「trocco」活用の優位性を探る
APIがなくてもデータ連携ができる「trocco」との出会い

DX戦略本部長 兼 DX推進室長、マーケティング部長 谷口康忠氏
しかし、MA/CRMの導入は、マーケティング施策として効果的である一方で、本来のDXの目的である入塾前から入塾後までの事業部を横断したデータ活用については、壁にぶつかることとなる。

谷口氏は「たとえば学童保育の『明光キッズ』を終えた児童が、次に明光義塾に通ってくれるよう、生徒の『ライフサイクルステージ』に合わせてデータを自動でつなぐようにしたいと思っていましたが、システムが分断されているためにデータ連携できなかったのです。現状のシステムにAPIが整備されているわけでもなく、悩んでいたところ下坂さんから『trocco』を紹介してもらいました」と語る。

troccoは、クラウドアプリケーションからデータベース、ログデータ、ストレージなどに存在する幅広いデータを抽出して統合・加工することができる。これにより既存のデータを集約し、事業に活用できる環境をスピーディーに構築することができるという。troccoは、Extract(抽出)、Transform(変換・加工)、Load(書き出し)の頭文字をとった「ETLツール」とも呼ばれるものだ。

明光ネットワークジャパンがtroccoを導入した決め手は、インターフェースが豊富で様々なデータソースに対応していることや10万円からスタートできるリーズナブルさ、月額制のマネージドサービスであること、そして何よりも専門のエンジニアスキルがなくても運用できるところだった。
「ETLツールについて海外のサイトなどでも色々調べたのですが、基本的にとても高価です。もちろん安価なものもありますが、追加で学習コストがかかってしまうものも多くありました」(谷口氏)
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森 英信(モリ ヒデノブ)
就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務とWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業した。編集プロダクション業務では、日本語と英語でのテック関連事例や海外スタートアップのインタビュー、イベントレポートなどの企画・取材・執筆・...
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