Oktaは「すぐつながる」「管理しやすい」「止まらない」
――日立ソリューションズでは、Okta製品を生かしたソリューション群を提供していますね。その特長や強みはどういったところにあるのでしょうか。
松本拓也氏(以下、松本氏):まず、日立ソリューションズでは2018年9月から国内初のディストリビューターとしてOktaのソリューション群を提供しています。さらに、その2年前から既に自社でOktaを運用していますので製品知識はもちろん、運用に関するノウハウもかなり蓄えています。当社はSIerとして様々な製品を扱っているため、これまでの経験を生かしながらも、まったく別の切り口からお客様のニーズに合うよう複数の製品を組み合わせた提案もできることが強みです。
渡邉氏:実は、Oktaが2020年に日本法人を立ち上げたタイミングで、既に100社以上のお客様が日本にいらっしゃいました。そのほぼすべてのビジネスを、日立ソリューションズが代理店として取りまとめてくれたのです。そのような背景もあり、100社以上のお客様の様々な課題をご存知ですし、難易度が高いオンプレミスとの連携プロジェクトの経験もあるなど、非常に安心できるパートナーだと感じています。
――日本法人立ち上げ前から導入をサポートされているのですね。では、実際にOktaのソリューションを生かして課題解決を図った事例などを教えてください。
松本氏:Oktaを使って海外のグループ会社と認証を統合するという事例が増えています。日本に本社を構えてグローバル展開している大手企業でもOktaはよく使われています。
そして、Oktaを利用したお客様がよくおっしゃることは、「すぐつながる」「管理しやすい」「止まらない」という3つの特長です。
様々なアプリケーションとつながることで初めてOktaは役割を果たすわけですから、すぐにつながるということは非常に重要です。Oktaや認証についての専門知識がないお客様にも「驚くほど簡単につながりますね」と好評いただいています。
また、「管理しやすい」ことについては「他のIDaaS利用時よりも工数が95%減った」「パスワード忘れの対応時間が月50時間減った」[※1]など、具体的な数値で効果も表れています。
特に認証システムにおいては「止まらない」ことが非常に重要ですが、他社IDaaSが止まったということを耳にすることもあります。しかし、Oktaには止まらないための工夫が徹底されており、自社で利用している一ユーザーとしての立場から見ても止まらないと感じています。そのため、実際に取り扱う当社としても自信をもってお客様に提案できるので心強いですね。
――では、Okta側では日本法人設立にあたり、どのように体制を整えていきましたか。
高橋氏:Oktaは元々アメリカを拠点とする会社なので、以前は多くのドキュメントやコンテンツ、製品が英語表記のままでした。一方、日本のお客様にとって言語に対する壁は高く、それが結果として満足度や導入の障壁になっているケースがどうしてもあります。そこでOkta Japanでは、日本法人設立直後から言語による障壁の解消に取り組んできました。また、それを一層加速させていくために、様々な部分で日本語化を推し進めていくためのプロジェクトを実行しています。その決意の表れとして日本拠点を設けたことはもちろん、日本国内でデータを保管するサービス「Okta Infrastructure」を2022年2月に開始するなど覚悟をもって取り組んでいます。
さらに、日本法人立ち上げの際もOkta Japanでは、初めから必要な人材をそろえています。我々は外資系企業ですが、日本のメンバーだけである程度組織を動かせるようになっている点は特徴的だと思います。たとえば、私のようなソリューションマーケティングというポジションは、通常の外資系ソフトウェア企業の場合、立ち上げから5年や10年経ってから採用されるポジションです。しかしOkta Japanは、立ち上げから1~2年目のタイミングできちんと人を採用し、そこに投資するという姿勢でいます。そのこと自体が、日本市場への熱い想いの表れだと私は感じています。
渡邉氏:カスタマーサクセスマネージャやテクニカルサポートのエンジニアといった、製品販売後のお客様対応を担うポジションに対しても日本人のスタッフをいち早く採用しています。売って終わりではなく、「ご契約いただいたところからがスタートだ」という企業文化が反映されていると考えています。
[※1] 参考:「東映アニメーションがOktaでベスト・オブ・ブリードの基盤を構築」(Okta Japan)