アドビは6月30日、日本社会が直面しているデジタル課題に対して、「デジタルエコノミー(デジタルテクノロジーやデータを活用した経済活動)の推進」、「デジタルトラストの実現」、「デジタル人材の育成」という3つの方針で取り組むことを発表した。
特に喫緊の課題であるデジタル人材の不足に対しては、「クリエイティブデジタルリテラシー」を持つ人材育成の施策を、新たに展開していくという。
「デジタルエコノミーの推進」では、新たな取り組みとしてデジタルの力で個人商店や伝統文化を活性化するプロジェクトの展開を掲げる。東京都世田谷区の下北沢にて約800店舗を対象としたAdobe Expressワークショップの実施や、生産額の減少・従事者の高齢化が進む伝統工芸の分野を支援するため、アドビの擁する世界最大級のクリエイターSNS「Behance」を使用し、日本の伝統工芸品を紹介する取り組みを始めるとのこと。
「デジタルトラストの実現」においては、デジタルにおける信頼性(デジタルトラスト)をどう担保するかという課題に対して、デジタル作品の盗用やディープフェイクといった問題にテクノロジーで対応するとともに、「コンテンツ認証イニシアチブ」を組織し、750社以上の参加企業と一緒に取り組むとしている。
「デジタル人材の育成」では、東京都教育委員会が情報Ⅰの学習支援アプリとして都立高校のモデル校20校に新たにAdobe Creative Cloudが採用されたと発表。
また、官民連携のもと発足した「日本リスキリングコンソーシアム」への参画も表明し、「リスキリングパートナー」の一つとして、デジタルスキルの向上に繋がるトレーニングプログラムを提供していくとのことだ。
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