2022年4-7月のMySQL HeatWaveの主な改良点
MySQL HeatWave Database Serviceには2022年3月末に機械学習機能のHeatWave MLが追加されましたが、さらに数多くの機能が継続的に追加されています。その多くが運用効率を向上させ、より柔軟なMySQL HeatWaveの構成を利用可能とする方向で改良が進められています。2022年上半期にMySQL HeatWaveに追加された機能や改良点は下記ブログにてプロダクトマネージャーのMandy Pangが紹介しています。
参考:The Oracle MySQL Blog: New MySQL HeatWave capabilities released in first half of 2022
動的なHeatWaveクラスターの拡張
MySQL HeatWaveでのクエリ・アクセラレータの部分をHeatWaveクラスターと呼びます。このHeatWaveクラスターはメインメモリのInnoDBのテーブルデータを展開し、カラム型でデータを格納することで分析処理の高速化を実現しています。HeatWaveノードは1台あたり約800GBのInnoDBのデータを格納することができますが、分析対象となるデータの量が多くなった場合はHeatWaveノードの台数を増やすことで対応します。またHeatWaveクラスターはノード台数を増やすことで処理の並列度を上げてクエリの処理時間を短縮できる高い水平拡張性を持っています。
2022年6月のリリースからアプリケーションへの影響を与えることなくHeatWaveクラスターを動的に拡張および縮小が可能となりました。クラスターのサイズの変更中もクエリは継続的に実行できます。
参考: Oracle Help Center: HeatWave Cluster Resize Overview
ノード台数を増やす場合、まずHeatWaveノードのメモリ上のデータのスナップショットが格納されているオブジェクトストレージから、新たに追加されるノードにデータがロードされます。データのロードが行われ全てのノードで新たに担当するパーティションの展開が終わったところでメタデータの同期が行われ、アプリケーションからのクエリが新しいクラスター構成で処理されるようになります。