11月1日、freeeは新プロダクト発表会を開催した。
同社freee販売開発責任者 佐藤顕範氏は、「これまで『freee 会計』『freee 人事労務』などバックオフィス領域でサービスを拡大して参りました。今回、統合型経営プラットフォームの実現に向けて『販売管理』にも拡大していきます」と述べて説明を始めた。

冒頭、架空のホームページ制作会社を舞台にした寸劇により、販売管理における課題とフローを紹介。Excelによる案件管理、紙の見積書を郵送したり、同僚の上書き保存によってデータが消えたりなど「請負型の企業にとって“あるある話”です」と佐藤氏は述べた。

具体的な販売管理における課題として「入力・転記の作業負担」「請求漏れ、支払い漏れ」「収支実績や粗利率が分からない」という3つを挙げ、「こうした課題を解決するべく『freee 販売』を提供します」と佐藤氏。クラウド会計ソフトと一体で使える製品という点において国内初だとした。
同製品の特長として、期日管理機能による転記ゼロ、自動で売上・利益を可視化するため関数・グラフの作成不要、「freee 会計」との連携により、仕訳の登録や請求・入金状況などをリアルタイムで確認できる点などを挙げた。特に「freee 会計」と1クリックでサービス間を遷移できる点がユニークであるとして、「紙やExcelでは年間480時間の作業時間が発生するが、『freee 販売』により約80%削減できます」と自信を見せる。また、インボイス制度に対応しており適格請求書に沿った形で請求書を作成可能だとした。

さらに、請求書の送付漏れなども防止できるとして、自動で請求書を一覧化して送付ステータスなどを表示する機能を紹介。絞り込み機能により、1ヵ月以内に送付しなければいけないものなどを簡単に絞り込めるとアピール。自動的に粗利の見込みなども可視化できるとして、「使っていただくだけで収支実績も可視化でき、経営のアクションにもつなげることができます」と佐藤氏は説明する。
なお、有形商材向けに在庫情報をリアルタイムで反映できるような「在庫管理機能」、より見やすいインターフェースを実現する「わかりやすいグラフ表示」、見積もりや発注の申請・承認機能により、大きな組織における意思決定の迅速化につながる「稟議/承認機能」などの機能追加も予定しているという。

最後に佐藤氏は、「『誰でも経営状況の可視化ができ、判断に自信が持てるように』という世界を『freee 販売』で目指していきます」と展望を述べて締めくくった。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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