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チューリッヒがAWSを採用 2025年までにSAPのワークロードなど1,000アプリケーションを移行

 米Amazon Web Services(以下、AWS)は1月31日(米国時間)、Zurich Insurance Group(以下、チューリッヒ)が、自社のエンタープライズITインフラストラクチャをAWS上に移行すると発表した。

 チューリッヒは、世界的なデジタル戦略をサポートするために、AWSのグローバルインフラストラクチャ、アナリティクス、機械学習のテクノロジーを利用して、デジタルを活用した新たなカスタマーエクスペリエンスの提供、大規模な自動化を推進する。AWSとの複数年にわたる戦略的協業の一環として、主要な保険およびSAPのワークロードを含む1,000のアプリケーションを、2025年までにAWS上に移行する予定だという。

 重要なアプリケーションをAWS上に移行することで、インフラストラクチャを簡素化するだけでなく、モダナイゼーション並びに自動化を進める。これにより、柔軟で拡張可能なアプリケーション環境を提供し、アジャイルな製品開発が可能になるという。同社は、Amazon Relational Database Service(Amazon RDS)、Amazon Aurora(クラウド向けに構築されたAWSのMySQLおよびPostgreSQL互換フルマネージドリレーショナルデータベース)、そして、AWS App Runner(コンテナ化したWebアプリケーションとAPIを迅速に展開するためのAWSのサービス)を利用することで、新製品の開発と市場投入を迅速化して、年間約3000万ドルのコストを削減する。

 また、クラウドテクノロジーを採用することでチューリッヒは、コアビジネスのプロセスの合理化と最適化を図り、国際財務報告基準(IFRS9およびIFRS17)への対応を含め、2023年の新しい報告要件に向けた準備をより良く進めることができるようになるという。

 さらに同社は、SAPのソリューションと実装に関する経験と、クラウド上で顧客のSAPランドスケープの変換を支援するAWSの経験を組み合わせたフルマネージドサービスである「RISE with SAP on AWS」を利用する。SAPの環境をAWS上に移行することで、ビジネス全体のデータを連携する最先端のクラウドベースシステムを構築。このSAPのワークロードのAWSへの移行は、人事(HR)や財務など100以上の個別システムを含む、特定ワークロード向けのサーバー集合体である20のランドスケープで構成される予定だという。

 従業員のエンゲージメントを高め、学習の文化を育むことでクラウドの成果創出を加速させる包括的なスキル向上プログラム「AWS Skills Guild」も利用する。既に400人以上の従業員がAWS Skills Guildのトレーニングを実施し、今後さらにプログラムを拡大する予定。同社は、全社的なクラウドの導入を加速させるために求められるスキルアップの機会を提供するとしている。

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