3月16日、カスペルスキー本社の最高経営責任者であるユージン・カスペルスキー氏が3年半ぶりに来日し、会見を開いた。
カスペルスキー氏は記者からウクライナ情勢による影響について問われると、ロシアによる軍事侵攻によって同社が非常に困難な状況に直面したことを認めた。
もっとも、欧米で売上が減少した一方で、中南米やトルコ、アフリカにおいてはむしろ売上が増加しているという。こうした欧米以外の地域で売上が伸びたことによって、結果として利益相殺した形になり、ウクライナ情勢による同社のサービスに影響はないと語る。
コロナ禍による影響については、テレワークなどの需要拡大により、強制的に開発に注力せざるをえなくなったものの、SIEMや次世代ファイアウォール、コンテナ領域など新しい機能の開発につながったという。
事業に注力できた要因としてカスペルスキー氏は「厳しい視線や声があった中でも、我々は非常に求められているとも感じたし、実際求められている」と語った。
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