カスペルスキーのセキュリティリサーチチーム は、2022年にカスペルスキー製品が検知した主要なサイバー脅威の数字についてまとめた年次レポート「Kaspersky Security Bulletin 2022. Statistics」を発行した。
2022年1月から10月までの10ヵ月でカスペルスキー製品が検知した新規の悪意のあるファイルは、1日当たり平均40万件に上り、前年同期間比で5%増となった。
ランサムウェアの1日当たりの検知数は9,500件と、前年同期間(2020年11月~2021年10月)の3,380件から約2.8倍となっている。
なおWindowsは継続して主な標的となっているほか、Windowsデバイスを攻撃する悪意のあるファイルは一日当たり平均で約32万件検知しているという。これは一日当たりに検知したすべての悪意のあるファイルの85%にあたるとのこと。そのほか、1日当たりに検知したMicrosoft Office形式の悪意のあるファイルの数は前年同期間の4,700件から15,800件と約3.4倍になっている。なおAndroidを狙う悪意のあるファイルの一日当たりの検知数は10%増加の3,500件となった。
同社アンチマルウェアリサーチグループリーダーのウラジミール・クスコフ氏は次のように述べている。
「脅威の状況が境界を越えて拡大する速さや日常生活に登場する新しいデバイスの数を考慮すると、来年検知する新規の悪意のあるファイルは、1日当たり50万件になる可能性が非常に高いでしょう。さらに危険なのは、サービスとしてのマルウェア(Malware-as-a-Service)の登場にともない、プログラミングの専門知識を持たない初心者の詐欺犯罪者がデバイスを攻撃できるようになったことです。サイバー犯罪者になるのがこれほど容易になったことはありません」
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