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サイバートラスト、「AlmaLinux OS」の開発に参画へ 米CloudLinuxとの協業も発表

 サイバートラストは、CentOS Linuxの後継として注目されるLinux OS「AlmaLinux OS」を運営する「The AlmaLinux OS Foundation」に日本企業として初めてプラチナスポンサーとして参画し、コミュニティメンバーと協働してAlmaLinux OSの共同開発を行うと発表。合わせて、日本法人のAlmaLinux OSユーザーを対象としたサポートサービスの提供に向けて、米CloudLinuxと協業することも明かした。

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(左から)サイバートラスト 執行役員本部長の吉田淳氏、

The AlmaLinux OS Foundation The Board Directors Chairのベニー・バスケス氏、

サイバートラスト 代表取締役社長の眞柄泰利氏、

CloudLinux 創業者/CEOのイゴール・セレツキー氏、

サイバートラスト 執行役員本部長の鈴木庸陛氏

 サイバートラストは20年以上にわたる国産Linux OS「MIRACLE LINUX」開発の知識や経験を活用し、AlmaLinux OSの開発方針や今後の方向性に関する議論、策定に加わる。合わせて、同社社員がAlmaLinux OS開発に参加することを支援するという。AlmaLinuxコミュニティの継続性を強化することによって、ユーザーメリットを最大化し、すべてのLinuxユーザーに向けて安定して継続的な提供を目指すとしている。

The AlmaLinux OS Foundation Chairのベニー・バスケス氏のコメント

 このたびのサイバートラストとのパートナーシップにより、MIRACLE LINUXとAlmaLinuxのコミュニティがもつ専門知識や革新性、オープンソース技術への共通のコミットメントを結集することで、日本のLinuxエコシステムを向上させ、その潜在能力を最大限に引き出す機会を提供することができます。私たちは、日本のオープンソースコミュニティのユニークな創意工夫を受け入れながら、創造性、コラボレーション、成長を促進するエコシステムを一緒に育成していきます。

 また、CloudLinuxとの協業により、長期にわたって継続して迅速なセキュリティアップデートを提供する新たなOSSセキュリティサービスを展開し、国内法人システムにおける安心・安全なLinux運用を実現するとしている。

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 Red Hat Enterprise Linux(RHEL)の代表的なクローンOSである「CentOS Linux」は、安定した実績から日本国内でも多くの企業が利用中だ。しかし、開発元のCentOS Projectは、CentOS Linux 8の開発を2021年12月末に終了し、CentOS Linux 9はリリースせず、今後は「CentOS Stream」の開発にフォーカスすることを発表。加えて、CentOS Linux 7は、最低限必要とされるセキュリティ対策用のパッケージのリリースを想定したメンテナンス更新が2024年6月30日に終了する。後継OSの選定やシステム移行などの課題を持つ企業ユーザーが多くいるという。

 サイバートラストはこれまで、CentOS Linuxを利用している企業ユーザーに向けてシステムの運用継続を支援する方針のもと、RHELクローンの国産Linux OSであるMIRACLE LINUXのライセンス無償化や、CentOS延長サポートなどを提供してきた。CloudLinuxは、非営利組織のThe AlmaLinux OS Foundationを立ち上げ、CentOS Linuxの後継OSとなることを目指してAlmaLinux OSの開発を支援してきたという。

 今回の協業により、両社のLinux OS開発における知見やサポート提供の実績を活かして、全国130社のパートナーとともに、日本国内の法人Linuxユーザーに向けて、AlmaLinux OSのサポートサービスを6月1日より提供開始する。最大16年の長期サポートで、AlmaLinux OS のパッケージアップデートやセキュリティパッチの提供、日本語での技術サポートにより、長期にわたるLinuxシステム環境の運用を支援するとした。さらに、OSを停止することなくカーネルのアップデートを可能にするライブパッチサービスや、米国立標準技術研究所 (NIST)によって策定された最新の情報処理標準規格「FIPS140-3」に対応するサービスもあわせて提供する予定だ。

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