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削られるセキュリティ予算……欧米動向から捉える日本の“特権アクセス”保護の実態

欧米企業でも56%が実装を断念、日本企業におけるツール導入のポイントとは

 情報漏洩被害が日本国内でも相次いで報道される中、「特権アクセス管理」の関心は高まっている一方、企業・組織によっては予算確保が難しく、後回しにされがちな領域でもあります。そこで本稿では、欧米のIT・セキュリティ管理者400名を対象にした調査結果から独自見解を導き出し、日本国内における市場動向を俯瞰。ツール選定に役立つような情報をお届けします。

不透明な経済情勢下における「PAM」ツールの導入状況を調査

 インターネットにおけるサイバー脅威の進化と攻撃対象の拡大が進む中、効果的な「特権アクセス管理(PAM:Privileged Access Management)」ソリューションの重要性はかつてないほど高まっています。情報漏洩被害のほとんどは、盗まれた、あるいは漏洩した認証資格情報と、これらの情報を利用した“特権の拡大”や“ネットワーク全体への横移動(ラテラルムーブメント)”による不正な権限昇格が主な原因となっています。

 PAMはこうした認証資格情報の保護に理想的なソリューションですが、景気の先行きに対する不透明感などによって企業の予算が厳しくなると、こうしたセキュリティツールの導入は後回しにされがちです。

 筆者が所属するKeeper Security(キーパー・セキュリティ)は、中小企業を含めた多くの企業や組織が、現在の経済情勢下で「PAMの導入をどう考えているか」について理解を深めるため、欧米のITおよびセキュリティ管理者400名を対象に調査を実施しました。本稿では、この調査結果に基づき、欧米のIT担当者がPAM製品に求めている機能や要望についてご紹介します。

 また、そこからわかった筆者の見解と国内におけるPAMを取り巻く市場動向を考察。サイバーセキュリティ対策としてPAMツールの導入を考えていらっしゃる皆さまの参考となれば幸いです。

欧米IT担当者の91%はPAMツールのメリットを実感

 今日、欧米においてPAMの導入は企業全体に広がっており、PAMを使用している回答者の91%は、「PAM製品によって特権ユーザーの行動管理を強化できた」と回答しています。

 たとえば、アクセス権限の管理が不十分なことで直面する問題の1つに「特権のクリープ」があります。これは、不要になったアクセス権限を放棄せずに蓄積させてしまう行為のこと。アクセス権限が管理されないまま放置されることで、内部および外部からの情報漏洩リスクを高めてしまいます。近年のリモートワークやハイブリッドワークといった新しい働き方へのシフトにともない、機密性の高いデータや重要なリソースへの“不正な特権アクセス”を監視・検出・防止することは、サイバーセキュリティ対策において欠かせません。

62%は経済状況の悪化によってPAMツールの縮小を検討

 特権アクセス管理の重要性が認識されている一方で、IT担当者の3分の2近く(62%)は、「経済状況の悪化によって現在導入しているPAMツールを縮小する可能性が高そうだ」と回答。実際に多くの企業では、マクロ経済的な圧力によって予算を確保しづらくなり、セキュリティの予算を削減する傾向にあります。しかし、経営破綻にまで至らないとしても、深刻な損害を与えかねないサイバー攻撃に対する備えは、かつてないほど重要視されていることも確かです。

 Keeper Securityが2022年に実施した調査によると、回答した米国企業は年間平均42件のサイバー攻撃を経験しており、その多くが2023年にはアクセス権限の脆弱性を突いた攻撃が増加すると予測していました。特権アクセス管理における可視性や管理の不備、困難なコンプライアンス要件への対応、データ漏洩やサイバー攻撃のリスク増大といった課題に直面する組織にとって、PAMツールの重要性は今後も高まっていくことが予想されます。サイバーセキュリティへの投資は、財務的な破滅を招きかねないサイバー攻撃による脅威を軽減するという側面で、長期的な利益をもたらすと言えるでしょう。

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56%はPAMツール実装を断念、原因は高コストと複雑さ

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この記事の著者

黒田 和国(クロダ カズクニ)

Keeper Security APAC株式会社/アジアパシフィック地域営業統括本部長。アジアパシフィック地域のセールスを統括する責任者を務める。20年以上にわたってIT業界に携わり、アジアパシフィック地域における管理、販売、チャネル開発およびビジネス開発に取り組む。Keeper Securityへの入社前は、12...

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https://enterprisezine.jp/article/detail/18704 2023/11/13 08:00

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