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藤沢市に訊く、三方よしの「デジタル市役所」への道筋 職員に“馴染む”デジタルプラットフォーム構築法

「やっと民間企業で当たり前のレベルまできた」

 人口減少が課題となる自治体が多い中、コロナ禍でのテレワーク普及による他県からの移住などがきっかけとなり、人口が増え続けている神奈川県藤沢市。同市は市民にとってより暮らしやすいまちになるよう、市役所に行かなくても市民ニーズにあったサービスを提供できる「デジタル市役所」の実現を目指している。どのように取り組みを進めているのか。けん引する藤沢市役所 企画政策部 デジタル推進室 室長の山本慎一郎氏と、主任の宇田川晟氏に話を聞いた。

目指すのは“三方よし”のデジタル市役所

 藤沢市は、「まちが発展し」「市民が暮らしやすく」「職員も働きやすい」三方よしが揃った市役所の実現に向けて取り組みを進めている。目指すのは「市役所に行かなくてよい(どこでも)」「市民一人ひとりのニーズに合わせた情報を配信する(ピッタリ)」「手続きが一度ですむ(かんたん)」が揃った“デジタル市役所”だ。

 この取り組みをけん引するのが「デジタル推進室」である。同室は2021年4月、当時庁内のITシステム周りを中心に業務を行っていた「IT推進課」の名称と役割を見直し、庁内だけでなく、市民を含めた藤沢市全体でDXを進めていくために新設された。現在は、行政手続きなどのオンライン化やデジタル技術の活用による内部事務の効率化、デジタル人材の育成などのDXプロジェクトを担っている。

 設立して最初の2年は、組織体制の整備に取り組んだと山本氏は話す。2021年11月には、DXを進めるための専門知識を有した人材を確保するため、「DX戦略推進プロデューサー」として外部人材2名を迎えた。外部人材を中心に2022年4月には、藤沢市が目指すDXやスマートシティの指針となる「DX推進計画」「藤沢市スマートシティ基本方針」を策定している。

藤沢市役所 企画政策部 デジタル推進室 室長 山本慎一郎氏

 DX推進計画は当初、国が示す「自治体DX推進計画」を参考にして作成したと山本氏。その後、同市の現況を踏まえてやるべきことの優先順位を整理した結果、最優先で行うこととして「4つの最重点項目」を2023年4月に決定し、DX推進計画に追加した。その4つが「行政手続のオンライン化」「AI・RPA等先進技術の利用推進」「キャッシュレス化の推進」「デジタルプラットフォームの構築」である。

「デジタルプラットフォーム」で持続可能な仕組みを

 4つの最重点項目のうち、最初に挙げた3つは国の指針に沿ったものである一方、4つ目に挙げたデジタルプラットフォームの構築は、藤沢市が抱える課題を踏まえた同市独自の取り組みだと山本氏は話す。

 「市民にスピード感をもってサービスを提供できていないことが課題でしたが、その原因を探っていくと、職員の業務がサイロ化していることが大きな要因だとわかりました。市民サービスをエンドツーエンドで考えたときに、今後必要となってくるのは市民の“CRM”のような役割を果たすもの。そこから『デジタルプラットフォーム』という概念を導き出しました」(山本氏)

 同市の業務は、自治体ではスタンダードな「三層分離」構造に基づいて分けられる。他のネットワークと遮断された環境で行う「マイナンバー業務」、庁内の文書作成や契約管理などを行う「内部処理業務」、ホームページなどを管理する「インターネット業務」の3つだ。同市は、このうちのインターネット領域にデジタルプラットフォームを構築することで市民とのタッチポイントを集約。加えて、マイナンバー業務や内部処理業務と同プラットフォームを連携させることで、シームレスなデータ連携を目指すという。マイナンバー業務領域を他システムとつなぐにあたっては様々な課題が残るものの、将来的にはセキュリティを考慮した上で連携していきたいと山本氏は語る。

デジタルプラットフォームのイメージ図
出典:藤沢市提供資料より
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この記事の著者

竹村 美沙希(編集部)(タケムラ ミサキ)

株式会社翔泳社 EnterpriseZine編集部

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