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神戸から世界へ“AI革新”を──ユーハイムと川崎重工業が社会課題を解決するイノベーション創出に挑む

マイクロソフトとの“共創”が生んだ成果に迫る

 神戸市は3月、マイクロソフトが運営するAI Co-Innovation Labの神戸拠点である「Microsoft AI Co-Innovation Lab Kobe」(以下、ラボ)を紹介するプレスツアーを開催した。2023年10月に開設されたラボを、企業はどのような目的で利用しているのか、そして設立から約半年が経った今、どのようなイノベーションが生まれているのか。今回のプレスツアーでは実際にラボに訪問して見学するとともに、同施設を活用してAI開発やサービス化を進める川崎重工業、ユーハイムの取り組みについて話を聞いた。

最大5日間の“短距離走スタイル”で開発支援

 Microsoft AI Co-Innovation Lab Kobeは、マイクロソフト、川崎重工業、神戸市の3者が連携して神戸商工貿易センターに2023年10月に開設した施設。米国やドイツ、中国のAI Co-Innovation Labに続いて6拠点目となる。AIやIoTを活用したイノベーションの創出と、産業の振興を目指しており、AIを活用したプロダクトやサービスの新たな可能性を探る様々な企業を支援している。

 ラボの所長を務める平井健裕氏は、神戸市に拠点を置いた背景として「お客様と開発をともに行っていくにあたり、スピーディーにラボを立ち上げることが求められていました。そのためには、拠点を置く場所に既に産業が立ち上がっていること、加えて新しい産業を担う組織が活発に活動していることが重要なポイントでした」と語る。

日本マイクロソフト Microsoft AI Co-Innovation Lab Kobe 所長 平井健裕氏

 ラボでは、マイクロソフトの専任技術者がユーザー企業に1対1で対応し、企業のニーズに沿った「オーダーメイド」で開発を進めていく。アイデアからマーケットインするまでの期間をできるだけ短縮することを目的とし、最終的には最大5日間で共同開発を行う。

 ラボを利用したい企業は、サイトから申し込んだ後、マイクロソフトの専任技術者と「テックコール」という打ち合わせを複数回行う。ここで具体的な作業内容から成功の定義までを決めることで、今後の作業内容を明確にしていく。内容の同意が得られたら契約を結び、その後開発に着手するといった流れだ。

 「実際に開発支援を行う期間は最大で5日間なので、お客様に納得いただければ1日で終わることもあります。短距離走スタイルでクイックに開発を進め、評価に持っていくというスタイルを取っています」(平井氏)

 こうした開発を進める中でユーザーが、ラボのエンジニアにクイックにPoCを共同開発・支援していくといったラピッドプロトタイプを求める傾向が見えてきていると平井氏はいう。2024年はこの支援をより強化するとともに、「0.5日でソリューションアーキテクチャの設計を支援する“半日セッション”という形で、よりフランクに相談していただけるようなエンゲージメントモデルを提供していきたい」とした。

 2024年3月の取材時点で、ラボの来訪者は400名を超えており、92社の利用実績を持つ。ラボ利用の申し込みは55件に上るという。

 また、最新情報を交換する交流の場としてもラボは機能している。ほぼ毎月対面セミナーを開催していることに加え、最近では開発者コミュニティの拠点としてラボを利用してもらう機会も増やしているという。平井氏は今後「発展させていきたい」と意気込んだ。

 実際にラボ内を見て回ると、打ち合わせスペースはもちろん、コーヒーなどが用意されたコミュニティスペースや、ユーザー企業がオンプレミスのサーバーを持ち込んで作業ができるサーバールームなど、研究開発に集中できるよう様々な設備が設けられていた。デモンストレーションスペースには、ユーザー企業と共同開発したソリューションのデモなどが展示されており、取り組みの一端を見ることができる。

Microsoft AI Co-Innovation Lab Kobe 展示エリアの様子

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644万人の人手不足に「総合ロボットメーカー」として挑む

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この記事の著者

竹村 美沙希(編集部)(タケムラ ミサキ)

株式会社翔泳社 EnterpriseZine編集部

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