ServiceNowは、従業員エクスペリエンスの向上、人材育成の強化、対面業務の最適化を支援するAI搭載の新機能を発表した。
ServiceNowのTalent Development solution(旧名称:Employee Growth and Development)の強化により、学習体験にAIが導入され、スキルの理解、社内流動性のサポート、メンタリングの強化が可能に。また、新しいワークプレイスサービスデリバリ機能は、従業員の対面でのコラボレーションを促進し、データと洞察によって、スマートなワークプレイス活用の意思決定を支援するとしている。
Talent Developmentに新機能を導入
AIとスキルインテリジェンスを活用して、従業員のスキルギャップを特定し、適切なトレーニングや成長の機会を推奨するというTalent Development。発表されたアップデートは、スキルを理解するAI機能、社内流動性のサポート、メンタリングの強化をそれぞれ拡張するソリューションのスイートとして提供するという。
- Skills in Manager Hub:Talent DevelopmentはManager Hubに統合され、マネージャーは既存のツールで直接、チームのスキルを包括的に把握可能。重要な洞察が集約されているため、マネージャーはチームの強みを理解し、スキルギャップを特定し、従業員のスキルと職務や業務との整合性を評価できるという。また、管理者はスキルの習熟度やスキル開発に関する活動を確認することも可能。これらの洞察は、マネージャーがスキルギャップを埋め、強みに基づいて適切なチームメンバーに仕事を割り当て、関連するスキルを持つ人材を採用してチーム開発をサポートするトレーニングを推奨するのに役立つという
- Opportunity Marketplace:AIアルゴリズムを使用して、従業員のスキル、希望、好みに合った社内求人と従業員をマッチングし、従業員のエンゲージメントと定着を促進すると同時に、社内の採用プラットフォームを検索する時間と労力を節約するのに役立つという。従業員は、特定の職種や勤務地で検索することが可能。優先順位の高い職務の検索を従業員に促し、その職務を迅速に充足するのに役立つとしている
- Mentoring:従業員のスキル、好み、専門知識に基づいてメンターを提案。社員は簡単にメンターを見つけ、成長計画にメンター活動を追加することが可能。また、使いやすいスケジュール管理ツールによってメンターとメンティー(助言を受ける者)の継続的なエンゲージメントを促進
- Now Assist for HR Service Delivery:チャット、モバイル、検索、その他のチャネルで従業員やマネージャーがいる状態に対応し、生成AIを使用して、人材開発に関する質問に回答・行動する。たとえば、従業員は仮想エージェントにどのようなキャリア開発の機会があるのか質問し、行動を起こすよう促すリアルタイムの会話形式の回答を受け取ることが可能。また、生成AIを活用した検索では、人材開発、職場、人事に関する質問に対して、直接パーソナライズされた状況に応じた回答を提供し、従業員のセルフサービスを向上させ、組織のコスト削減に貢献
ワークプレイスサービスデリバリのアップデート
ギャラップの調査によると、ハイブリッドワーカーは社内のスケジュール調整が協調的な意思で決まった時に最も高いエンゲージメントを示しているという。一方で、協調的な意思決定が行える手段やアプローチを採用している、と回答したハイブリッドワーカーはわずか12%。ワークプレイスサービスデリバリのアップデートは、従業員の重要なニーズに応える、より良い職場コラボレーション、次世代のオフィス体験を提供するとしている。また、より良い職場管理に必要なリアルタイムデータにも対応すると述べている。
- Workplace Presence and Workplace Concierge:オフィス内の空きスペースの検索、部屋やデスクの予約、出社日の推奨など、一般的なワークプレイスのリクエストを自動化するチャットベースのコンシェルジュエクスペリエンスを通じて、オフィス内のコラボレーションを促進。ServiceNowの生成AIエクスペリエンスであるNow Assistを搭載することで、従業員はWorkplace Conciergeに「上司がオフィスにいる日は」といった質問をすることが可能。従業員は、上司とのコラボレーションのために何日に出社すべきかの推薦を受け、会議室の予約まで促せる
- Smart Building Insights and Integration Framework:Metrikus、VergeSense、IAdea、Embravaなどの大手センサー企業との融合によってワークプレイスサービスデリバリにインテリジェンスを追加。スマートビルディングのイニシアチブ(構想)をサポートし、効率性、最適化、居住者の体験に関するリアルタイムで実用的な洞察を、ワークプレイスサービスデリバリに直接提供するという。これにより、施設担当チームやビジネスリーダーは、フロアプラン、メンテナンススケジュール、不動産支出などの主要なワークプレイスイニシアチブについて、データに基づいた意思決定を行うことが可能
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