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オラクル、クラウド向けデータ・アーキテクチャ提供開始 すべてのリソースを従量課金制でコスト削減実現

 オラクルは2024年7月12日、クラウド向けのインテリジェント・データ・アーキテクチャである「Exadata Exascale」の提供開始を発表した。同サービスは、現在「Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上の「Oracle Database 23ai」で利用可能だという。将来的には、「Oracle Exadata Cloud@Customer」「OCI Dedicated Region」やマルチクラウド環境でも利用可能となる予定とのことだ。

 「Exadata Exascale」は、共有のコンピュートとストレージのプール上で、データベース向けに最適化された仮想インフラストラクチャで構成されるデータ・アーキテクチャを提供し、エラスティックなスケーリングと従量課金制によるコスト削減を支援するという。

 同サービスの特徴は以下のとおり。

  • 従量課金によるリソースの利用:すべてのリソースを従量課金制で利用可能で、IOPSに対する追加料金は発生しない。必要なデータベース・サーバーのECPU数とストレージ容量を指定することで、すべてのデータベースがプールされたストレージ・サーバーに分散される。ユーザーは、専用のデータベース・サーバーとストレージ・サーバーを用意せずに使用可能。また、「Exadata Database Service」のエントリーレベルのインフラストラクチャ・コストを最大95%削減でき、オンライン・スケーリングも可能になる
  • ストレージ・クラウド:RDMA対応ストレージ・クラウドを提供する。このストレージ・クラウドは、利用可能なすべてのストレージ・サーバーにデータベースを分散。また、「Smart Scan」を使用してCPUコアを利用可能にする。加えて、データは3つの異なるストレージ・サーバーに複製される
  • AI:「AI Smart Scan」を用いて、データとAIベクトル検索処理をストレージ・クラウドにオフロードする。AI Smart ScanとExadata System Software 24aiは、主要なベクトル検索処理を最大30倍高速化し、マルチユーザー環境でAIベクトル検索を同時に実行するという
  • OLTP:サーバ間の通信により、「Exascale Virtual Machine」クラスタ全体でデータベースのスケールを実現する。OLTP IOによりミッションクリティカルなトランザクションを完了するとともに、より多くのユーザーの同時実行をサポートする
  • 分析:独自のデータ・インテリジェンスにより、データ集約型のSQLクエリが「Exascale」インテリジェント・ストレージ・クラウドに自動的にオフロードされるため、分析のスループットが向上する。自動列化により、データをインメモリ列形式に変換し、ストレージ・クラウドのフラッシュキャッシュを自動的に使用し、処理能力と性能を向上させる
  • データベース対応のクローン:ストレージ・クラウドと、リダイレクト・オンライト・テクノロジーにより、ユーザーはフルコピーやシンクローンを作成できる。また、スナップショット機能により、読み込み/書き込みソースを使用して、プラガブルやコンテナ・データベースのスペース効率に優れたクローンを作成できる

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