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「Copilot for Microsoft 365」を使いこなす

「Excel/PowerPoint Copilot」の使い方──有用性はとても低い?作業別に詳細解説

「Copilot for Microsoft 365」:Excel/PowerPoint Copilot編

 MicrosoftからOpenAI社のGPTエンジンを用いた「Microsoft Copilot」が提供されると、ExcelやWordなどのOfficeアプリスイート「Microsoft 365」にも組み込まれることになりました。連載「『Copilot for Microsoft 365』を使いこなす」では、『神速Excel』(ダイヤモンド社)の著者である中田元樹氏が“使いこなし”のテクニックを伝授。第5回は、「Excel/PowerPoint Copilot」にフォーカスしてお届けします。

はじめに

※本記事の検証・評価は2024年10月24日時点のものであり、今後性能が変化する可能性があることをご了承ください

 前回のOutlook Copilot編では、Outlook Copilotの概要とできること(機能概要)、そして具体的な課題をお伝えしました。

[画像クリックで拡大]

 第5回では、多くのビジネスパーソンにとって必要不可欠である「Excel」と「PowerPoint」に搭載されている、Excel CopilotとPowerPoint Copilotについて取り扱います。Excelでは複雑な関数やグラフ作成に頭を悩ませたり、PowerPointでは美しいスライドづくりに奮闘したり、と日々苦労している方も少なくないでしょう。そんな中「Copilotによってそんな苦労から解放されるかもしれない」と大きく期待している方が多いのではないでしょうか。

 「もし、Excel Copilotが私の意図を理解して、データを瞬時に分析してくれたら」

 「PowerPoint Copilotが私のアイデアを読み取って、魅力的なプレゼンテーションを自動で作ってくれたら」

 このような想像がどこまで現実になるのか? それぞれのCopilotが果たして、どこまで私たちの期待に応えてくれるのか? 気になっている方も多いことでしょう。

 しかし、結論から言うと「どちらも期待外れの性能」です。現時点でのExcel Copilotの機能ではごく一部の作業しかサポートできず、有用性は非常に低いでしょう。また、PowerPoint Copilotは「既存スライドの読み取り」と「作成・修正」のいずれも十分にサポートすることができません。人間が自身で行ったほうが数倍は効率的かつ質が高いため、その有用性は非常に低いと言えます。

 ただし、この数十年の間、多くのビジネスパーソンの生産性に変革を起こしてきたOfficeツールをはじめ、多くの変革を起こしてきたMicrosoftがこのレベルの製品で止まるわけがないと考えています。生成AIの活用研修の他に、ExcelやPowerPointの活用研修も主力サービスとしている(筆者が所属する)DIK&Companyとしても、Officeツールと生成AIの親和性に大きく期待しています。困難や課題を乗り越えるブレイクスルーが必ず起きると信じています。

 それでは、そのような期待を持ちながら現状に目を向け、

「具体的にどの部分が不十分なのか」

「とはいえ、今できる範囲で何か有効な活用方法はないのか」

など、具体的な機能を見ながら理解を深め、活用方法を模索をしていきましょう。 

Excel Copilotの概要(≒課題)

 まずは、Excel Copilotから確認していきましょう。Excelは、データ分析や可視化を大幅に効率化し、生産性を向上させるオフィスワーカーにとって欠かせないツールです。その作業は大きく以下の3つに分けられます。

  • ① データの加工
  • ② データの抽出
  • ③ データの集計・表示(グラフ化)

 では、Excel Copilotはこれらの作業をどの程度サポートできるのでしょうか。

 冒頭でもお伝えしましたが、現時点でのExcel Copilotの機能ではごく一部の作業しかサポートできず、有用性は非常に低いと言わざるを得ません。なぜ、そのような結論に至ってしまうのか。それぞれの作業について詳しく見ていきましょう。

次のページ
①データの加工

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この記事の著者

中田 元樹(ナカタ ゲンキ)

教育業界からコンサルタント転身後、データ分析を強みとし、さまざまなプロジェクトで活躍。2018年に独立。筆者が代表を務める株式会社DIK&Companyはビジネスパーソンのデータ/情報を扱う力を高める研修を提供。最近ではCopilotをはじめとした生成AI研修を多くの企業に導入しており、社員...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/20703 2024/11/18 08:00

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