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「ウェブサイトを見ただけでも伝染るんです」「じゃあどうしたら?」

第6回


怪しげなサイトは見るなと言われても・・・にんげんだもの、見たい、見たい、見たくてしょうがない、という時があるものです。注意して見れば大丈夫?だめ?そもそも、なぜ、怪しげなサイトを見てはいけないのか。見たら何が起こるのか。今回はこの素朴な疑問をしつこくぶつけていきたいと思います!教えて、三輪先生!

「はい」?「いいえ」?まずはケーブルを抜いてください

小泉

前回のbotのお話の時に予防策として、「怪しげなサイトは閲覧しない」といったお話が出ました。これはもうすでにマントラの如くいわれてきていることですが、「危うきに近寄らず」の側面ばかりが強調されて、具体的に怪しげなサイトを閲覧すると何が起こるのかが、あまり伝えられていないように思うのです。そこで、今日はウェブサイト閲覧時に何が起こるとまずいのか、についてお話をうかがっていきたいと思います。

三輪

はい。それではまず、例えば、怪しげな動画配信サイトにたどりついたとしましょう。唐突に「視聴を続けますか?」と聞かれたらどうしますか?

小泉

「いいえ」のボタンを押しますね。

三輪

アウトです。

小泉

逆ですか!奴らは裏をかいてくるので「はい」を押した方がいい?

三輪

いや、奴らは「はい」も「いいえ」も同様に注文処理を行うでしょう。

小泉

なんたる!

三輪

 そもそも、無理矢理にでも顧客になってしまったと思わせようとしているサイトですから、そのサイトの主張している事を信じることがナンセンスです。ぼったくりバーに引っ張り込もうとするポン引きの言うことを信じてもしょうがないのと同じです。

小泉

なにやらすごいたとえですが、「はい」も「いいえ」もだめだとなると、そのような局面に出くわした場合はどうすればいいんですか。

三輪

Ethernetケーブルを抜いてからブラウザそのものを閉じてしまうというのが無難な選択です。まあ、無線LANだとケーブル抜けないので、危険ですけれども。

小泉

最終的にはフィジカルな手段なんですね。

三輪

何かクリックすると「ご注文ありがとうございました」と表示されるかもれないし、とにかく通信ケーブルさえ抜いてしまえば相手サイトに情報が送られることがないから、一番無難なんですね。だって、「いいえ」をクリックしても「ご注文ありがとうございました」って表示されれば、動揺するでしょう?

小泉

するでしょうね。何かの間違いです!っていいたくなりますね。

三輪

それでは相手の思うつぼ。「私は拒否したのに」といくら主張しても通じません。そのうちに「もしかしたら操作ミスで「はい」をクリックしてたかも」などと思い始める。結局その弱い気持ちに付け込まれてしまい、払わなくてもよい不当な料金請求に応じてしまうわけですね。

小泉

確かに。今のお話を聞いているだけでお金を払いたくなってきました。いずれにせよ大事なのは、クリックしないということでしょうか。

三輪

それがそうでもない。クリックしなければ安全と思っている人も多いですが、それも違います。

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見ただけで伝染るんです

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この記事の著者

小泉 真由子(編集部)(コイズミ マユコ)

情報セキュリティ専門誌編集を経て、2006年翔泳社に入社。エンタープライズITをテーマにイベント・ウェブコンテンツなどの企画制作を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

三輪 信雄(ミワ ノブオ)

日本の情報セキュリティビジネスの先駆けとして事業を開始し、以降情報セキュリティ業界をリードしてきた。ITセキュリティだけでなく物理セキュリティについても知見があり、技術者から経営者目線まで広い視野を持つ。政府系委員も数多くこなし、各種表彰、著書・講演も多数。2009年から総務省CIO補佐官を務める。
S&J株式会社 代表取締役

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/2076 2010/01/05 14:59

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