「はい」?「いいえ」?まずはケーブルを抜いてください
前回のbotのお話の時に予防策として、「怪しげなサイトは閲覧しない」といったお話が出ました。これはもうすでにマントラの如くいわれてきていることですが、「危うきに近寄らず」の側面ばかりが強調されて、具体的に怪しげなサイトを閲覧すると何が起こるのかが、あまり伝えられていないように思うのです。そこで、今日はウェブサイト閲覧時に何が起こるとまずいのか、についてお話をうかがっていきたいと思います。
はい。それではまず、例えば、怪しげな動画配信サイトにたどりついたとしましょう。唐突に「視聴を続けますか?」と聞かれたらどうしますか?
「いいえ」のボタンを押しますね。
アウトです。
逆ですか!奴らは裏をかいてくるので「はい」を押した方がいい?
いや、奴らは「はい」も「いいえ」も同様に注文処理を行うでしょう。
なんたる!
そもそも、無理矢理にでも顧客になってしまったと思わせようとしているサイトですから、そのサイトの主張している事を信じることがナンセンスです。ぼったくりバーに引っ張り込もうとするポン引きの言うことを信じてもしょうがないのと同じです。
なにやらすごいたとえですが、「はい」も「いいえ」もだめだとなると、そのような局面に出くわした場合はどうすればいいんですか。
Ethernetケーブルを抜いてからブラウザそのものを閉じてしまうというのが無難な選択です。まあ、無線LANだとケーブル抜けないので、危険ですけれども。
最終的にはフィジカルな手段なんですね。
何かクリックすると「ご注文ありがとうございました」と表示されるかもれないし、とにかく通信ケーブルさえ抜いてしまえば相手サイトに情報が送られることがないから、一番無難なんですね。だって、「いいえ」をクリックしても「ご注文ありがとうございました」って表示されれば、動揺するでしょう?
するでしょうね。何かの間違いです!っていいたくなりますね。
それでは相手の思うつぼ。「私は拒否したのに」といくら主張しても通じません。そのうちに「もしかしたら操作ミスで「はい」をクリックしてたかも」などと思い始める。結局その弱い気持ちに付け込まれてしまい、払わなくてもよい不当な料金請求に応じてしまうわけですね。
確かに。今のお話を聞いているだけでお金を払いたくなってきました。いずれにせよ大事なのは、クリックしないということでしょうか。
それがそうでもない。クリックしなければ安全と思っている人も多いですが、それも違います。