非構造化データにも対応、あらゆる導入ニーズに対応できる「D’Amo」
ペンタセキュリティが提供するデータ暗号化ソリューションとして、多くの評価と支持を集めているのが「D'Amo(ディアモ)」シリーズだ。日本国内では、暗号化といえば大手DBベンダーが自社製品のオプション機能として提供しているイメージが根強いが、コスト面で導入を躊躇する企業も多い。
「大手DBベンダーの製品にも暗号化機能は備わっていますが、利用するためには高価なEnterprise Editionと暗号化のオプション機能を導入する必要があり、ライセンスコストを別途支払う必要があります。その点、D'Amoは日本企業の多くが導入しているStandard Editionにも暗号化機能を実装できるため、導入コストを抑えながら既存データベースに暗号化を追加実装できます」(陳氏)
また、そうした大手ベンダーの暗号化機能がデータファイルの暗号化などにとどまるケースが多い一方で、D'Amoはテーブル内のデータそのものを暗号化するため、より強固なセキュリティ対策が可能になるという。さらには暗号化だけでなく、アクセス制御やログ監査といった、データそのものを保護するための様々な機能をワンパッケージで提供しており、その実装方法にも複数のバリエーションが存在する点もD'Amoの魅力だ。
「既存システムに対してアドオンできる製品のほか、開発段階で暗号化機能を組み込める製品も提供しており、30以上のモジュールを用意しています。これらを通じて、お客様の多様な暗号化ニーズに対し最も適したソリューションを提供できる点が、D'Amoの最大の特徴だと考えています」(陳氏)
D'Amoは、データベースに保管された構造化データだけでなく、テキストや音声、画像、映像といった“非構造化データ”の暗号化にも対応している。シリーズの中の「D'Amo KE」というモジュールは、レントゲン写真のようなデータを扱う医療機関や、CADファイルのような設計データを保管する製造業などからの引き合いが多いそうだ。
なお、既に暗号化の実装を検討している方に対しては、高度な暗号化の観点で押さえてほしいポイントとして、陳氏は「鍵管理」の重要性を訴えた。暗号化を導入すれば、必然的にユーザー固有の暗号鍵が生成されるため、それらを管理する仕組みや組織の体制も重要となるからだ。
ペンタセキュリティは、「D’Amo KMS」という鍵管理システムも提供している。D’Amoシリーズの30以上のモジュールの導入から発生する暗号鍵を安全に、かつ統合的に管理できるシステムだという。
ちなみに、データベース暗号化に対し、「大量の個人情報を扱う大企業のためのソリューション」というイメージを抱いている方は多いかもしれない。実際、これまでは導入ユーザーの多くが大企業によって占められていた。
しかしペンタセキュリティでは近年、中堅・中小企業の暗号化導入にも力を入れている最中だと陳氏は語る。大企業の中だけで対策を進めたところで、サプライチェーン全体でのセキュリティ強化は成し遂げられないからだ。
「目指すデジタル社会では、一部の大企業だけが対策を強化するのでは不十分です。社会全体のセキュリティを底上げする必要があります。そのためには、中堅・中小企業にも暗号化ソリューションを活用していただけるよう、サブスクリプション形式での製品も提供しています。侵入前提時代の昨今、暗号化を施しておけば、万が一情報が流出してしまっても、それ以上の二次被害を抑えられる可能性が格段に上昇します。加えて、企業が説明責任を果たす上でも非常に有効な取り組みになるでしょう。自社の価値と未来を守るためにも、データそのものを守る根源的な対策として、ぜひ導入を検討していただければと思います」(陳氏)