米国2025年1月30日、オラクルは「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing」(以下、Oracle Cloud SCM)に搭載されるAIを活用した新たなロジスティクスおよび販売管理機能を発表した。
Oracle Cloud SCMは、「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」の一部であるアプリケーション。今回、グローバルサプライチェーンの効率化とサステナビリティへの対応を支援すべく追加された「Oracle Transportation Management」「Oracle Global Trade Management」「Oracle Order Management」機能により、製品出荷時の可視性の向上、貿易コストの削減、輸送に関する意思決定能力の強化、製品出荷関連の排出量の削減が可能になったという。最新機能の詳細は以下のとおり。
Oracle Transportation Management
- AIによる注文ルート予測:輸送マネージャーが到着時刻を予測し、混雑した港を避け、税関での遅延を防ぎ、コスト効率の良い配送ルートを特定することを支援する
- AIによる輸送時間予測:高リスクの出荷を特定し、リアルタイムの到着予測を共有することで、輸送マネージャーが出荷計画を改善し、遅延にともなうコストを削減できるよう支援する
- 輸送排出量計算ツール:輸送計画プロセス中に輸送排出量を計算することで、輸送管理者がより環境に優しくエネルギー効率の高い輸送ルートを特定できるよう支援する
Oracle Global Trade Management
- 貿易インセンティブ・プログラム手続きの支援:輸入から輸出までの商品と関税を追跡することで、物流マネージャ―が関税還付プログラムをより有効に活用し、サプライチェーンへの関税の影響を軽減できるよう支援する
- 貿易インセンティブ・プログラムのレポート:関税当局への払い戻し請求に必要なデータやレポートを生成することで、物流マネージャーがコストを削減できるよう支援する
Oracle Order Management
- AI生成の返品サマリー:注文管理の専門家が返品された注文のステータスをタイムリーかつ正確に更新できるように、アイテムの詳細やユーザーのコメントなどの関連情報を要約する
- AI生成の価格プロモーション・サマリー:特定のプロモーションの説明文、特典、条件を要約することで、価格設定管理者がプロモーションの詳細を一貫した表現で伝えられるよう支援する
- 商品の在庫確認:出荷および配送方法をシミュレーションすることで、販売管理担当者は、注文がいつどのように配送されるかを顧客により正確に伝え、注文の遅延を減らし、顧客サービスを向上させることが可能
- 注文配送の可視化:潜在的な遅延や税関での問題を可視化することで、注文管理担当者が顧客対応時間を短縮し、より正確な注文配送日を提供できるよう支援する
【関連記事】
・オラクル、営業を支援する新AIエージェントと生成AI機能を発表 顧客エンゲージメント向上へ
・日本オラクルとNTTデータ、ソブリンクラウドの展開語る──Oracle Cloud Forum開催
・トヨタシステムズ、トヨタグループの社内システム共通データベース基盤にOracle Cloudを導入