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「SASEでは後発、だが失敗から学んだ」創業32年目で初のCEO交代、チェック・ポイントの新戦略

「CPX 2025」:現地講演レポート

 Check Point Software Technologies(以下、チェック・ポイント)は、2025年2月18日から2日間、タイ・バンコクでAPAC向けの年次イベント「CPX 2025」を開催。CEOに就任したばかりのNadav Zafrir(ナダヴ・ザフリール)氏がステージに立つと、新生チェック・ポイントの船出を飾った。では、製品面ではどのような舵取りを行うのか。本稿では基調講演の様子を現地レポートする。

創業32年目、初のCEO交代となったチェック・ポイント

 1993年、インターネットが爆発的に普及する前夜、チェック・ポイントはイスラエルで産声を上げた。以来、ステートフルインスペクション型のファイアウォールを考案したGil Shwed(ギル・シュエッド)氏が創業者兼CEOとして32年にわたり同社を率いてきたが、2024年12月にザフリール氏にバトンを渡している(シュエッド氏は取締役会長に就任)。奇しくもIT業界、さらには産業や社会全体がAIによる激動の時代にある中で行われた。

 CPX 2025のステージに姿を見せたシュエッド氏は、「当時は24歳、はじめは3年程と思っていたが32年も経過した。我々はインターネットを安全に保っており、ここにいる全員が誇るべきことだ」と振り返る。

写真右:Gil Shwed(ギル・シュエッド)氏
写真右:Check Point Software Technologies 取締役会長 ギル・シュエッド(Gil Shwed)氏

 続いて新CEOのザフリール氏は、会場に集まった約1,700人の顧客やパートナーに事業戦略の方向性を示した。

 約1時間にわたる基調講演でザフリール氏が繰り返した言葉は「セキュリティとはセキュリティ」──つまりセキュリティは華やかなバズワードやマーケティングではなく、「ハードコア、リアルなテクノロジー、リアルな人、リアルな課題、リアルな攻撃」。ここに対してチェック・ポイントは、継続的に取り組むというメッセージだ。それを裏付ける調査結果などの数字も紹介された。

Miercomのゼロ+1ディマルウェア保護率で、Check Pointは99.9%と競合他社より高い数値を叩き出している
Miercomの調査。ゼロデイ・1デイマルウェアの保護率で、チェック・ポイントは99.9%と競合他社より高い数値を叩き出したという
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米政府機関であるサイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)が調べたIPSにより予防既知の悪用された脆弱性(KVE)CVEの件数で、Check Pointはトップ
米政府機関であるサイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)のIPSにより阻止されたKEV、CVEの件数においてチェック・ポイントは首位となった
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CISAのKVEカタログにおいて、ベンダー固有のCVEでCheck Pointのものはわずか1件だという
CISAのKEEカタログにおけるベンダー固有のCVEでは、チェック・ポイントのものはわずか1件だという
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 たとえばガートナー社のネットワークファイアウォール・セキュリティ分野におけるマジッククアドラントでは、チェック・ポイントは「リーダー」に位置づけられていたが、新たに電子メールセキュリティプラットフォーム分野においても同様の評価を受けたという。

 ザフリール氏によると、チェック・ポイントが抱える顧客数は10万社以上。電子メール保護の領域だけでも、2024年には1万7000社を新たに獲得した。現在は約1000万のメールアカウントを保護しているとのことだ。

 「チェック・ポイントは、世界中のサイバーセキュリティにインパクトを与えるための“大きな機会”があるということだ」(ザフリール氏)

Check Point Software Technologies CEO ナダヴ・ザフリール(Nadav Zafrir)氏
写真右:Check Point Software Technologies CEO ナダヴ・ザフリール(Nadav Zafrir)氏

 なお、ザフリール氏はイスラエル国防軍のサイバー司令部を立ち上げ、多くのチェック・ポイント社員が属していた参謀本部 諜報局 情報収集部門である8200部隊で司令官を務めた経歴を持つ。直近ではベンチャーキャピタルTeam8の共同設立者兼マネージングパートナーを務めている。

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「SASEでは後発、だが他社の失敗から学んだ」

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーランスライター。二児の母。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

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