インテルは、モバイル展示会「MWC 2025」において、ビジネス向けAI PCプロセッサーの製品ラインアップを発表。「インテル Core Ultra プロセッサー200U/200H/200HX/200S」シリーズ、「インテル Core Ultra プロセッサー200V」シリーズが登場した。
このポートフォリオの拡充により、デスクトップとモバイルのフォームファクター全体にわたり、コンピューティング性能、運用管理機能、セキュリティのバランスを備えたソリューションを提供することが可能になるとしている。
最新の「インテル Core Ultra 7 プロセッサー265H」は、4年前の「インテル Core i7-1185G7 プロセッサー」と比較して、ベンチマークソフト「Cinebench 2024」で最大2.84倍のマルチコア性能、「Procyon」のオフィス生産性テストで最大1.39倍、Procyonの動画編集テストで最大1.97倍高いパフォーマンスを記録したという。
また、ホスト型のSaaSで提供される新サービス「Intel vPro フリート・サービス」は、オンプレミス・サーバーなしで社内PC資産のリモート管理を簡素化するとのことだ。同サービスの利用により、専用のサーバー・インフラストラクチャーを導入することなく、障害発生時の迅速な回復が可能となり、アクティベーションにかかる手順も従来の24ステップから6ステップに削減できるという。同サービスは、CloudStrike、Ivanti、Omnissa、HP Workforce Solutionsなどの管理ツールと統合できる。Microsoft Intuneとの統合も予定されており、エンドカスタマーの負担となる追加コストも発生しないとのことだ。
加えて、半導体製造プロセスにおける可視性と保証の向上を目的に、インテル認定サプライチェーン(ASC)プログラムも発表。このクライアント向けシステム・オン・チップ(SoC)ソリューションは、まずインテル Core Ultra プロセッサー(シリーズ2)の一部のモバイルSKUとデスクトップSKUに導入されるという。特定の工場設備にて専用の経路で製造され、各チップに対してデジタル的に証明可能な製造経路の証明書の役目を果たすとのことだ。透明性に新たなレイヤーが加わることにより、顧客に半導体サプライチェーンの一貫性と信頼性を提供できるとしている。
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