共栄火災海上保険（以下、共栄火災）と、日立製作所（以下、日立）は、共栄火災の基幹システムをメインフレームからパブリッククラウド上に移行する、モダナイゼーションプロジェクトを4月より開始すると発表した。
同プロジェクトでは、共栄火災において現在メインフレームにて稼働している大規模な基幹システムを、パブリッククラウド上に移行し、2030年度中の稼働開始を予定。これにより、共栄火災は、柔軟で効率的なシステム環境を整備し、商品開発やサービス提供におけるシステム開発の効率化を目指すという。また、日立は、プロジェクト推進にあたって生成AIを活用し、移行・開発における作業負担の軽減と精度向上を図るとともに、これまでの実績・ノウハウの活用と、保険・共済分野専門のモダナイゼーションを担当する専門チームの主導により、安心・確実なモダナイゼーションを実現するとのことだ。
同プロジェクトの特徴
- 日立の実績・ノウハウ活用と専門チーム主導によるモダナイゼーションの推進：同プロジェクトでは、日立のApplication Lifecycle Managementサービスなどを活用した事前検証により、メインフレーム上における大規模な現行プログラムの棚卸し・可視化を行い、移行対象プログラムをスリム化し、モダナイゼーションを推進する計画だという。加えて、メインフレームからの移行やパブリッククラウドでの稼働実績がある日立のオープンミドルウェア（OpenTP1、HiRDB、JP1、Cosminexusなど）を採用することで、移行時のアプリケーションの変更を抑え、スピーディーで安心・確実な移行を実現するとしている
- 柔軟で効率的なシステム環境をパブリッククラウド上に整備し、商品開発やサービス提供におけるシステム開発の効率化を推進：メインフレームで稼働している基幹システムの移行先をパブリッククラウドとすることで、ITリソースの管理が容易となり、コスト最適化と、先進的なIT技術を活用した開発を可能とし、柔軟で効率的なシステム環境を実現。これにより、共栄火災は、多様化・高度化する顧客のニーズへ対応した商品開発やサービス提供におけるシステム開発の効率化を進めるとともに、経営資源の有効活用を推進するとのことだ
- 生成AI活用による、移行・開発作業の負担軽減と精度向上：同プロジェクトは、大規模かつ長期間にわたるため、プロジェクトマネジメントや移行・開発作業の推進にあたって必要な情報量が膨大になるという課題があるという。日立は、これらの課題解決に生成AIを活用することで、移行・開発における作業負担の軽減と精度向上に取り組む予定だとしている。また、さらなる生成AIの適用範囲を拡大し、開発プロセスにおける精度・品質の向上を目指すとのことだ
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