2025年3月31日、アビームコンサルティングは、ANAホールディングスにおける非財務および財務の取り組みがもたらす企業価値の可視化・定量化を、「価値関連性分析」で支援したと発表した。
同取り組みでは、アビームコンサルティングが提供する「Digital ESGサービス」を活用。520種類の指標を用いた相関分析により、ANAホールディングスが取り組む人材施策やグループ従業員の活躍が経済的価値と、企業価値の創出につながっていることを明らかにしたという。
ANAホールディングスは「人材への投資を起点とした価値創造サイクル」の好循環を実現すべく、取り組みを推進。今回、価値関連性分析を活用した企業価値の可視化・定量化を実施し、客観的なデータに基づく情報開示を行ったとのことだ。
価値関連性分析とは、非財務・財務の各指標の相関関係を統計的に分析し、企業価値向上に至る一連の価値連鎖を可視化・検証する手法。今回の支援では、Digital ESGサービスでANAホールディングスが実施する「働きやすい職場づくり」や「変化に強い組織づくり」などの人材施策が実際の経済的価値の向上にどうつながっているのか確認すべく、「価値連鎖の道筋となるストーリー(関連性)全体像の可視化」「企業価値(PBR)向上への相関関係分析」を行ったとしている。
結果、ANAグループが重視する従業員エンゲージメントの向上やグループ行動指針「ANA’s Way」の体現が、価値連鎖の重要なハブとして機能していると明らかに。加えて、チームワークの醸成や現場従業員の専門スキルの向上などが、基本品質・生産性・顧客満足度を押し上げ、最終的に売上・利益・株価などの経済的価値に連関していることが定量的に実証されたという。
なお、同取り組みはANAグループが2025年3月18日に発行した「Human Capital Story Book」において、人的資本の最大化による価値創造の検証取り組みとして報告されているとのことだ。
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