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山形県の公立置賜総合病院、ほぼすべての医療情報システムをDellでバックアップ データ保護で前進へ

 山形県東置賜郡川西町にある、置賜広域病院企業団 公立置賜総合病院は、サイバー攻撃から重要な医療情報データを守るためにデル・テクノロジーズのデータ保護ソリューション「Dell PowerProtect Data Domain(以下、PowerProtect DD)」を採用し、バックアップシステムのサイバー レジリエンス強化を実現したと発表した。

 既存のバックアップ環境の限られたリソースを圧縮・重複排除機能で有効活用したことで、新しいバックアップ環境の構築におけるコスト低減とスピード導入を実現できたとのことだ。

 山形県置賜地域の中核病院である置賜病院では、医療情報システムのデータをバックアップシステムで保護していた。しかし、旧環境は災害/障害対応を目的に構築されており、ランサムウェアによるサイバー攻撃に対しては脆弱な面があったという。

デル・テクノロジーズ採用の理由

 今回のプロジェクトでは、直前に新しいバックアップストレージを導入していたことが大きな課題だったとのこと。新たな予算の確保が難しく、既存リソースを最大限活用する方法を模索する必要があったという。そこで、バックアップデータが改ざんできなければランサムウェアによる攻撃から大事なデータを守れるという観点から、この機能を最優先として製品選定を行ったとしている。

 その結果、デル・テクノロジーズのPowerProtect DDが提供する「Retention Lock」機能(イミュータブル対応)に注目。同機能により、データをイミュータブルな状態でバックアップ保管できるうえに、圧縮・重複排除機能も備わっているため、ストレージのリソースを有効活用できる点が評価につながったとのことだ。

 加えて、導入にあたっては病院の既存システムへの変更を最小限に抑え、費用と作業負荷を削減しながら効率的な移行が可能だったという。現行の運用を変えずに、基本的にバックアップ先を変えるだけで済むため、費用や工数を抑えられるほか、運用にも影響がないことが選定理由になったとしている。

導入後の効果

 PowerProtect DDによる新院内バックアップシステムは、2024年10月より本番稼働を開始。同システムは、院内のほぼすべての医療情報システム、物理サーバーは5台分、仮想サーバー約140台のバックアップを行っているという。実際の導入・構築作業は、約2ヵ月程度で導入できたとのことだ。

 PowerProtect DD導入前の従来環境では、本番システムとバックアップシステムの両方がランサムウェア攻撃を受けた場合、復旧の手立てがなかったというが、現在ではバックアップ データがRetention Lock機能でイミュータブルな状態で確保されているため、万一の際にも復旧が可能になったとしている。

 また、圧縮・重複排除機能も効果を発揮。同病院の運用では、すべてのシステムを

 日次でバックアップし、最大7世代分のデータを保持しているというが、従来は容量230TBのストレージが必要だったとのこと。しかし、PowerProtect DDの実効容量は約170TBで同等のバックアップを実現しており、圧縮・重複排除機能でリソースを効率的に活用していると述べている。

 加えて、運用管理面でも改善効果があったという。旧環境では通知の仕組みが用意されていなかったため、管理者が自らコンソールを叩いて定期的に状況を確認する必要があったが、PowerProtect DDはメールなどで状況を通知するため、日常的な監視作業の負担が軽減され、他の重要業務に集中できるようになったとしている。

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