NTTデータが開発に携わる送配電システムズの「電力データ集約システム」において、電力データの速報値連携機能が2025年7月末に全国10社すべての一般送配電事業者との接続を完了し、電力データの取得から数時間後の提供が全国で可能となったことを発表した。
電力データ集約システムは、全国の一般送配電事業者10社の電力データを一元的に収集・蓄積・加工・提供することを目的として構築されたもの。2023年9月に運用を開始し、2025年2月には全国の一般送配電事業者10社との接続を完了したが、従来は前日までの電力データしか提供できず、データ取得から提供までに1日以上の遅延があったとしている。
そこで、電力データの速報値連携機能を開発。同機能は、電力データ集約システムを介して、スマートメーターで取得した30分ごとの電力データを、許可された地方公共団体やデータ活用事業者に対して提供するもの。2025年3月に一部の地域を対象に既に同機能の運用を開始していたが、同年7月に全国展開が完了したという。これにより、自治体やデータ活用事業者が数時間前の電力データを取得できる基盤が全国で整備されたとしている。
NTTデータは官民連携による取り組みの一環として、2025年度以降に複数の自治体と連携し、電力データを活用した災害対応業務等のシミュレーションを実施する予定だという。これにより、災害対応業務の高度化や平時における電力データの活用方法を検証し、多くの自治体にとって有用な仕組みの構築を目指すとのことだ。
【関連記事】
・NTTデータ、岩手県盛岡市に初の「リモート開発拠点」開設へ 3年で100名の雇用創出目指す
・NTTデータ、愛知県豊田市と連携 地域の脱炭素と経済活性化を支援する共創型プラットフォームの実証開始
・NTTデータグループとGoogle Cloud、業界特化エージェント型AIの提供で戦略的提携
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- この記事の著者
-
EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア