りそなデジタル・アイと日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は、りそな銀行と連携し、アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)が提供する「AWS Outposts」を活用してファンドラップシステム基盤を刷新した。
りそなデジタル・アイと日本IBMは、りそな銀行が所有するデータセンター内にクラウド基盤を取り入れることで、金融機関としての高度なセキュリティを確保しながら、クラウドならではの柔軟性、拡張性を確保し、今後のファンドラップの成長を支える次世代基盤を構築したという。銀行システムにおける本番環境へのAWS Outpostsの導入は、日本初の事例だとしている。
AWS Outpostsは、AWSの各種クラウドサービスを自社データセンター内で利用できるサービス。今回、AWS Outpostsを採用することで、りそな銀行の信頼性の高いデータセンター内にクラウド基盤を設置することが可能となり、重要なデータは自社データセンター内に維持しながら、柔軟性や拡張性といったAWSが提供するクラウドならではの利点を享受することが可能になるという。
また、AWS Outpostsが搭載しているAWS Nitro Systemにより、システム処理を行うシステムリソースを分離してパフォーマンスを高め、ハードウェアとファームウェアを継続的に監視、保護、検証するためのセキュリティを一層強化するとのことだ。一時的にAWSリージョンへアクセスができなくなった場合においても、AWS Outposts内部のファンドラップシステムの稼働に必要なAWSサービスは稼働を継続するため、データセンター内のシステム全体の可用性は担保できるとしている。
りそなデジタル・アイと日本IBMは、りそな銀行が定義するセキュリティ標準のもと、複数のAWSサービスを組み合わせて複雑なセキュリティ要件に対応し、ミッションクリティカルなシステムならではの可用性を確保しながら、りそなグループのオープンプラットフォーム戦略を牽引する新しいシステムの構築を行ったという。また、稼働後の保守・運用もりそなデジタル・アイと日本IBMで行っているとのことだ。
【関連記事】
・米国のセキュリティ侵害コストは1022万ドルに増加も、日本平均は365万ドルに減少──IBM調査
・セコムのグループ会社がセキュア・ハイブリッドクラウド・災害・環境配慮に対応のデータセンターサービス開始
・Absolute、生成AIアシスタントでエンドポイントのセキュリティリスクをリアルタイムで特定可能に
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- この記事の著者
-
EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア