セールスフォース・ジャパンは1月20日、「Slackbot」の国内提供開始を発表した。
Slackに組み込まれたSlackbotは、ユーザーの業務コンテキストを理解し、情報検索から業務の整理、コンテンツ作成、アクションの実行までを支援するAIエージェント。同日開催の記者説明会に登壇したセールスフォース・ジャパンの鈴木晶太氏は、Slackbotを「仕事のためのパーソナルエージェント」と表現し、以下6つの特長があるとした。
- 業務コンテキストを理解した支援:利用開始初日から、ワークスペース、会話、ファイル、関係者を理解し、権限に基づいたコンテキストを活用して業務を支援
- ツールを横断した情報検索:Slack上の会話やファイルだけでなく、連携された業務システムも横断して検索することで、Slackを離れることなく必要な情報を発見できる
- 会話からアクションまでを一貫して支援:情報検索にとどまらず、業務整理、コンテンツ作成、会議のスケジュール、リマインド設定などをSlack上で完結できる
- 意思決定プロセスの理解:最終的な結論だけでなく、どの会話やドキュメントが判断に影響したのかを把握し、より的確な回答やアクションを提供
- エンタープライズレベルの信頼性:Slackと同じセキュリティ基盤の上で、役割、権限、アクセス制御を厳格に尊重し、許可された情報のみを提示
- 利用にあたり作業は不要:利用開始と同時に特に作業なしで利用可能
鈴木氏は注目すべき機能として、Slackbotがユーザーのアクセス権限に基づいて複数のアプリケーションに接続し、AIによる結果を取得できる「エンタープライズ検索」機能に言及。ユーザーは、カスタムAPIを通じて社内wikiやオンプレミスシステムのデータをSlack上で検索・表面化できるとしている。
今後利用するAIエージェントが増えていくと、どれをどのように使えばよいか分からなくなるという課題を踏まえ、鈴木氏は「Slackbotが従業員エージェント戦略の中心になる」と述べる。Slackbotは今後、SalesforceのAgentforceをはじめ、AnthropicのClaude CodeやOpenAIのChatGPTなど様々なAIエージェントと連携し、組織全体におけるAI活用の入口として進化していくという。
セールスフォース・ジャパンの浦和広氏は、「Slackbotが一次受けとなって社内で利用しているアプリケーション、会話データ、コンテキストデータなどあらゆるものを見通すことができる形を『Agentic Work OS』と呼んでいる。こういった機能は他社にもあまり見られないものだ」と自信を見せる。
説明会の最後には、Slackbotのテストユーザーとして先行利用したメルカリの小泉剛氏が登壇。同社ではSlackbotの利用にあたって明確なKPIは定めず、まずは使ってみることを優先して活用を進めているという。
現時点での活用効果について、小泉氏は「当社ではSlackがワークプレイスになっており、“Slackに住んでいてそこが職場”といった感覚で業務を行っている。Slackbotのような会話ができるエージェントがいることで、新しい世界の同僚がどんどん生まれてきているように感じる」と述べる。また、資料作成や企画のたたき台として活用する中で「自分のコンテキストを理解してくれているため、タスクの初速を速められている」と評価した。
Slackbotは1月20日より、ビジネスプラスおよびEnterprise+のユーザーに段階的に提供開始されるとのことだ。
【関連記事】
・セールスフォース、日本で「Agentforce 360」を提供開始 順次、機能リリース予定
・AI時代に統制のとれた「データの民主化」を実現するには?セールスフォースが戦略的なデータ活用術を解説
・セールスフォースが医療業界向けクラウドに新サービス追加、11月下旬に提供へ ファイザーなどで導入進む
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- この記事の著者
-
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
